17歳、
数年前、とても不思議な人に出会った
いつも明るく振舞ってるけど
凄く深い闇を持ってる、と一目見てわかる人だった
どうしても気になって仕方なかった
この瞬間、何を考えて 何を見て生きてるんだろう
でも人から聞く話だけでは、その人のことが何もわからなかった
そう思わせるような人だった
気になったから、ついにその人に話を聞くことにした
目を見て、聞こうとした
でもダメだった
話をしている時、私は私になってしまっていたから
何も聞けなかった
いつもなら、話を聞く余裕があるのに
その時は無かった
でも彼は、自分から少し語ってくれた
いや、沢山語ってくれたのかもしれない、けど
私にとってはほんの少しだった
彼のことが何もわからなかったから
結局君がどんな人なのか 何もわからなかった
唯一わかったのは
私には抱えきれない闇を持って生きてたこと
1番気になってたことなのに
そこだけはどうしても触れられなかった
彼自身がなくなってしまいそうだったから
彼は自分のことを語るよりも、
私に沢山のことを聞いてきた
何回か、仲良い友達に「ミステリアス、何考えてるかわからない」と言われることがあって
言われる度に そりゃそうだよな って思ってた
自分でも自分が誰なのかわからないんだから
でもその人は、会っていきなり
全部当ててきた
今まで隠してきたこと、絶対にバレないことまで全部。
「なんでわかるの」
って聞いたら
「答えが的に当たってないから。病んでる人って答えが遠回りしてる。でも、話さなくても、文章見ればわかるよ」
って言われて
暫く声が出なかった
その人は、テレビを見ない人だった
私も全く見なかった
そしたら彼は 病んでるね って言った
少し遠くを見つめたら
「今何考えてるの?」 って言われて
「何も」 って言った
それ、私が君に聞きたかったこと どうしてか
何も言えなくて 何も聞けなかった
他にも沢山聞いてきた
唯一、外れたことがあった
「ちゃんと寝れてる?」って 彼は何回も聞いてきた
初めて彼に嘘をついた
自分のことを言いたくなかったわけじゃない
彼のことが知りたかったから
その時、初めて彼のことが一つわかった
ちゃんと寝れてないんだな、って
凄く不思議な夜だった
一生敵わないんだなと思った
初めてだった
その人と話してる時は ずっと夢の中にいるようだった
私はきっと、こういう会話をしたかったんだ、
でも1番不思議だったのは
将来の夢が一緒だったこと
今までにない喜びだった
同じ夢があったこと。
彼は、自分のことを良い人じゃないと言っていた
その時初めて言い返した
「めちゃくちゃ良い人だよ」って。
こんなに話しても
彼自身のことは何もわからなかった。
自転車で遠くまで行って、気づけば瞑想の世界にいる
なのに帰ってきたら何も覚えてない
そんな日々ばっかりだった
さっきの自分は何を考えてたんだろう
思い出せない
でもまた瞑想したくなって
用が無くても自転車で散歩する
歩きじゃダメなんだ
小さい頃から、何を忘れたかったんだろう
昔から願ってたことが一つだけ、
世界中に愛が溢れますように。
皆が、お互いを大切にする世界であって欲しい
今でも心から願ってます。
