『YESTERDAY』ネタバレ感想 | Nシネマ

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週末に観てきました。

 

 

●あらすじ

イギリスの海辺の町に暮らすシンガー・ソングライターのジャック(ヒメーシュ・パテル)は、幼なじみで親友のエリー(リリー・ジェームズ)に支えられてきたが全く売れず、夢を諦めようとしていた。ある日ジャックは、停電が原因で交通事故に遭遇。昏睡(こんすい)状態から目覚めると、この世には「ザ・ビートルズ」がいないことになっていた。

 

 

 

 

●結果(★5=満点)

 

★★★★▲(4.5)

(上映館増やして~!)

 

 

 

 

 

 

●感想

とても、とてもよかったです!

 

自分以外ビートルズを知らない世界でビートルズの曲を歌って大ヒット・・・とシンプルなものですが、歌も演奏もすばらしく、惹きこまれました。

 

ストーリーも、自分が作った曲ではないのに世界から称賛される葛藤や、故郷、家族、幼馴染との関係などをしっかりと描いていて、思ったよりずっと深い内容だったと思います。

 

ビートルズをよく知らない、という人も全く問題ありません。

 

「誰もビートルズを知らない世界」がどんなすごいものかピンと来ないんだけど?という方は、自分の中で今一番、世界規模でビッグだと思う有名人に置き換えると近づけるかな、と思います。

 

でも、それは関係なく、とにかく純粋に一つの映画として楽しめます。

 

終盤には「えっ!」と思う人も出てきます。

 

ぜひ!たくさんの方に観てほしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではネタバレ感想。

 

 

 

 

地球規模での停電によって交通事故にあい意識を失って、目が覚めたらだれもビートルズを知らなかった。

どうして知らない世界になったのか?という部分は描かれていません。

それは関係ないということですね。

 

自分以外はビートルズを知らない。

その驚き、とまどいをたっぷりと見せてくれたところが、とにかくよかったです。

 

友達に「YESTERDAY」を歌ったら「すごい!いつ作った?」と驚かれたり

幼馴染に「64歳になっても一緒にいてほしい」と言っても(歌詞の一つ)「なにそれ?」とキョトンとされたり

両親に「LET IT BE」を聴かせようとしても全く本気で聴こうとしてくれなかったり

少し話題になってテレビ番組に出演しても歌は認められず「歌うスーパーの店員」としてしか扱ってもらえなかったり

 

 

 

 

レコード会社でアルバム作成の会議の時は

「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を提案したら「長いし変なタイトル」と言われたり

「アビー・ロード」のジャケット写真は「ただの道路と車」とバッサリ切り捨てられたり

「ホワイトアルバム」のデザインは「白すぎる。今のご時世ムリ」と言われたり(これは現代を表しているなぁと思いました)・・・

 

こんな感じでこちらが期待しているようなシチュエーションが次々出てきて、めっちゃ満足できました。

 

エド・シーランが本人役で出てくるんですが、「HEY JUDE」ってタイトルは変だから「HEY DUDE(相棒)」にしようとか提案したのも「おいおい」って笑えましたね。

 

 

 

あと、売れっ子になって次々とビートルズの曲を発表するんだけどもちろん歌詞を全部覚えているわけではない。

必死に思い出そうとするシーンは、笑えるんだけど、ジャックの気持ちを思うとがんばれ!と応援していました。

 

そう思えたのも、売れない頃のジャックのシーンを前半に多くしっかりと描いてくれていたからだと思います。

 

 

 

世界から消えてしまったのはビートルズだけではなく、コカ・コーラとかも無くなっていました。

パソコンでミュージシャンの名前を検索して「ストーンズは・・・よし、いるな」とか確認するシーンは面白かったです。

 

 

後半になるとジャックと同じ立場(ビートルズを知っている)の2人が出てきます。

難しい顔をして現れたので、当然ジャックを批判するのか?・・・と思いきや「皆に伝えてくれてありがとう!」とお礼を言われる。

ここは意外な展開で、素敵なシーンでした。

 

そしてその時「ここに行ってみて」と渡されたメモを持って、海辺の家に行くジャック。

そこには・・・・

 

78歳のジョン・レノンが!!

 

おおおお!

 

ビジュアルが本物そっくりなのも驚いたし、生きていたというその設定にも驚いたし・・・

 

この映画の見どころの一つですね。

 

ジャックがジョンをハグして「生きていてくれてありがとう」と言うシーンはじーんとしました・・・

 

 

 

最後はジャックがホテルの屋上でのライブ(最後のライブがビルの屋上だったことからきているシーン)で

「自分の曲はビートルズというバンドのものだ」とカミングアウト。

そして「人の曲で金儲けはしない!」と全曲無料ダウンロード配信をスタートさせました。

(レコード会社は激怒(笑))

 

 

 

 

カミングアウトして、世間からバッシングを受けて孤独と絶望に陥る展開を少し予想していたので・・・

この無料ダウンロードという方法はビックリしたし、それをみんなが温かく受け入れてくれたところがよかったです。

 

元マネジャーで幼馴染の彼女とも気持ちを伝えあってめでたしめでたし。

 

 

 

大満足の内容でした。

 

 

ジャックの歌唱、演奏シーンもすばらしかった!

ヒメーシュ・パテルはオーディションで選ばれたそうですが、役者が本業って信じられないです。

 

 

ストーリーも演奏もいう事なし!な一本です。

 

ぜひぜひ!

多くの人に観てもらいたいです。

 

 

 

(おまけ)パンフがSPレコードみたいでオシャレでした(ビンテージ加工してある)。