nabisonyoです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

こちらは『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』の二次小説を書かせていただいています。ドラマのイメージを壊すとご不快の方はこちらでご遠慮ください。お許しいただける方は少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。

 

『君の愛があうとき』のおまけになります。

特に進展もないですが2~3話ほどお付き合いください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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その日のアルバイトが終わり、アルバイト先の会社前にあるカフェに入るとバッタリ会った先輩。その先輩は私が憧れている人で。大学で同じゼミに所属している先輩だった。

アイスコーヒーを注文した先輩と、アイスティーを注文した私。聞きたいこともありドキドキしながらカフェのテラス席で向かい合わせに座った。

 

「今度のゼミ旅行、先輩も行きますか?」

 

「あぁ、行くつもり」

 

低い声が響き、でも表情はつまらなさそう。先輩は普段から誰彼と親しくするわけではないし、そんなタイプの人でもない。それでも憧れの先輩が私の質問に答えてくれる嬉しさがあった。

 

「じゃあ楽しみにしてい」

 

「ソルファ!」

 

大きな声で名前を呼ばれ、声がする方へ視線を巡らせると黒いSUVの車から降りてきた人。紺色のスーツパンツ。シャツは袖が捲られていて、一見細そうに見えるのに筋肉質な腕が出ている。顔には大き目のサングラスを掛けている人。

芸能人かと一瞬思ったけど、こちらに向かって歩いて来る人が誰か分かって声を上げた。

 

「お父さん!?」

 

「バイト終わりか?今から帰るならちょうど良い。乗せていくぞ」

 

捲くし立てるように言いながら私の腕を掴んで立たせ、車に向かうお父さん。

 

「先輩!ミレオンニにヨロシク伝えてください!来週も会えるの楽しみにしてるって」

 

お父さんに引っ張られながら先輩に向かって言うと、ギョンソク先輩は今日初めてニッコリと笑って頷いてくれた。

 

「ねぇねぇ、お父さん。今の人、ゼミの先輩でギョンソク先輩っていうの。バイト先の尊敬するミレオンニの彼で、とってもお似合いで素敵な二人なんだよ?私の周りにはお父さんやお母さんもだけど、運命の人って感じの二人がイッパイ」

 

引っ張られながらもギョンソク先輩の態度が嬉しくて、お父さんに言うと急に足を止めるから、その背中にぶつかった痛さで鼻を押さえた。痛みを堪えつつ顔を上げるとお父さんの視線とぶつかる。

 

「ゼミの先輩なのか?」

 

「え?そう言わなかったっけ?それよりバイト先の社員でミレオンニってすっごく素敵な人がいて、ギョンソク先輩もミレオンニもお互いずっと好きで大学で再会して付き合いだしたんだって。それってやっぱり運命だね」

 

「そうか……。確かに運命の人は必ずいる。だけどソルファはまだ俺とハジンのそばにいてくれよ」

 

優しい目で私を見て、頭を撫でながら言うお父さん。車の後部座席のドアを開けて乗るように促した。助手席じゃないことを不思議に思いながら乗ると、すでに助手席には人が乗っていて、私の心はドキンッと跳ねた。

 

「あ、ジスさん。こんにちは」

 

「あぁ」

 

何だか不機嫌そうな顔で挨拶を返され、嬉しさで膨らんでいた心が一気にしぼむ。

お父さんが運転席に乗り込んでアクセルを踏むと滑らかに動き出した車。

 

「ソルファ、バイト先どうだ?慣れたか?」

 

「あ、うん。だいぶ慣れたよ。思っていた華やかな仕事だけじゃなくて、地味だったり、間違えたらいけないっていう緊張があるけど。それでも興味があるから就職先として選ぶ企業が増えたし。でもやっぱり今は単純にバイトが楽しい。ギョンソク先輩に紹介してもらえて良かった」

 

「そうか。良かったな」

 

バックミラー越しにお父さんと目が合うと嬉しそうで、私のことで喜んでくれることが何だか照れくさかった。

 

 

 

 

 

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読んでいただいている皆様。

ギョンソク先輩とミレオンニは誰か分かりましたか?二人はとある韓国ドラマの主人公になります。ウインク

ソルファの専攻した学科もこれで分かると思います。このお話のソ皇子様、ハジンとは全然関係ない学科なのですが、初期からこの学科を考えていました。

答え合わせは来週です!?

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

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