nabisonyoです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

こちらは『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』の二次小説を書かせていただいています。ドラマのイメージを壊すとご不快の方はこちらでご遠慮ください。お許しいただける方は少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020年7月

 

頭の痛みで起き、体を腕で支えて持ち上げると真っ白な大きい枕が視界イッパイに入ってきて、『あぁ、ジョンヒョンおじさんの部屋だった』と思い出した。

喉が渇いて水を飲もうと体を動かすと、ソファに寝ているジスさんがいるからビックリして大声が出そうになり、両手で抑えて何とか飲み込む。昨日私が座っていた一人掛けのソファはジスさんの長い脚では全然足りなくて、脚を投げ出すような体勢をしているから起きた時に体が痛そうで。

ベッドを降りて近づき、傾けているジスさんの顔を覗き込んだ。

 

「寝顔、初めて見た」

 

しゃがんで穏やかに寝ているジスさんの寝顔を数分たっぷりと眺めていたら、その寝顔がフニャッっと微笑んだ。普段より可愛い顔にフフッと笑って、水を飲もうと立ち上がると何だか違和感を覚えて。顔を左右に動かす。

 

「……あれ?ベッドってコッチ向きだったっけ?」

 

よく覚えていないから、私の勘違いかと思っていると小さなうなり声が聞こえて。段々と大きくなる音にジスさんを見る。

 

「ぁにうぇ……。ぅぅ」

 

ジスさんの表情がドンドン苦しそうな感じになっていくので中腰になりジスさんの肩を小さく叩いた。だけどそれくらいでは起きなくて、ジスさんの眉間のしわもさらに深くなり、うなり声も大きくなるから、もう少し強く叩く。

 

「ジスさん!」

 

名前を呼べば『ソ兄上!』と大声を出したジスさんが勢いよく前に飛び出してくるから、目の前にいた私の頭と盛大にぶつかった。ゴツンッ!と鈍い音がして、お互いが頭を抱えて悶絶する。声の出ない私に対し、少しだけ早く痛みが和らいだのか、気力で声を出したのか。ジスさんが『ソ、ソルファ。……大丈夫か?』と声をかけてきた。結構な痛みに私は『たぶん……』としか返事はできなくて。

 

「どこにぶつかった?」

 

大きな手で私の額にそっと触り、コブがないかを探してくれる。痛みを感じた箇所が少しだけ膨らんでいたのか慌てて立ち上がると冷蔵庫からペットボトルを取り出して額に当てた。冷たさにビクリとしたけど段々と慣れて来て肩の力が抜けていく。

 

「ゴメンな。ちょっと、変な夢を見たから」

 

「お父さんに怒られる夢でも見たんですか?うなされてましたよ?」

 

「……どうだったかな?」

 

気まずそうな顔をして私から顔をそらすジスさんに、私も昨日のことを思い出して俯いた。

 

「昨日は、ゴメンなさい。走って逃げて」

 

「え?あぁ、無事だったから良いよ。それに俺も悪かった。急に変なこと言って」

 

ペットボトルを私の額から離し、大きな手でもう一度コブがないかを優しく撫でて確認されるから。その大きな手に私は自分の手を添えて動きを止めた。

 

「……好きなんです」

 

「……え?」

 

「ジュヒョクさん、じゃなくて。ジスさんのことが好きなの。昨日は……子供扱いされて哀しくて、逃げたんです。結局、したことは子供みたいだけど。女性として私を見て欲しいんです。そういう、好きなんです」

 

『好き』だなんて絶対に言えないと思っていた。だけど、自然と言葉が出た。今なら私の心にある『好き』を溢れるほど言える。私の告白をジスさんは口を開けて聞いているだけ。

 

「ほ、保護者とか。父親とか兄とか、じゃなく?」

 

私の告白を信じていないのか、ジスさんは疑わしそうに聞いてきた。だから頷いて。

 

「私は、これから先、ずっとジスさんの隣にいて生きていきたいって思うほど好きなんです。応えてくれなくてもいいんです。あっ!違う。もちろん応えて欲しいけど。今は私の気持ちを知っていて欲しいってことが一番なんです」

 

「俺は……ソルファのことを妹や子供のように思ってた」

 

分かっていた返事だけど、やっぱり直接聞くと心にグサリとくる。それと一緒に目頭が熱く感じた。

 

「今はまだすぐに、ソルファが言ったような『好き』を返すことはできないけど。でも、ソ兄上にも、誰にも負けないくらいソルファのことを世界で一番幸せにするって思ってる。それは、えっと。そういう『好き』になると思うから。だから、俺の気持ちが追い付くまで待っててくれないか?」

 

「!はいっ!待ってます!好きだから待ってます!」

 

眉を下げ、少し困った顔をしながら微笑むジスさん。これから私は何度も言うだろう。ジョンヒョンおじさんのアドバイス通り。

『ジスさんが好き』と。

 

 

 

 

 

「行ってきまーす」

 

今日も私はお父さんいお弁当を届ける。

玄関ドアはいつでも軽く開く。足取り軽く向かう理由はお父さんもお母さんもみんなもいるから。

そして私の大好きなジスさんが、私のそばにいるから。

 

 

 

 

 

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『僕のそばが君の場所』の『君が僕を全部忘れたから』の最後まで追い付くことができました。

どちらも二人がしっかり付き合う描写がなくてご不満があるかと思いますあせるが、この二人はこんな感じが良いと私は思っています。あと、ジョン皇子様のモヤモヤを数話書いて終了予定です。

もう少しだけお付き合いいただけますようお願い致します。

 

別件で…

4月8日はEXOのデビュー記念日!

12年おめでとうバースデーケーキ

今日のイベント楽しみにしています音譜

そして4月12日はEXO SEHUNのお誕生日!

생일 축하해クラッカー

兵役終わるの待っていまーす。

 

ここまで読んていただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

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