nabisonyoです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

こちらは『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』の二次小説を書かせていただいています。ドラマのイメージを壊すとご不快の方はこちらでご遠慮ください。お許しいただける方は少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020年7月

 

隣に並んで立つ背の高い男の人を見上げると、『ん?』と顔を傾けられる。ううん、とそれに答えるように私は首を横に振る。白いTシャツに機内での温度調整用なのか黒いジャケットを着ているその姿。遠巻きにチラチラと見られていることに気が付いているのか?と思ったことが見上げた理由。

CAさんまで少し態度が違うようで。きっと本人は気が付いていなくても、こんな風に今まで過ごしてきたんだろう。それはきっとこの人の弟分であるジスさんも同じ。

心の中でため息を一つついた。

そんな気持ちも、初めて乗る飛行機の中で離陸する重力を感じ、ドキドキという興奮に変わっていった。

 

フランス時間の夕方、シャルル・ドゴール空港に着くと高速鉄道に乗りパリ市内へ向かう。そのあとは駅から徒歩でアパートメントに入った。

 

「この部屋をソルファが使って良いぞ。ルームメイトの部屋だけど、今は海外に行っているらしく空いているって。ベッドのシーツは変えてあるそうだ。僕はこっちの部屋で寝るから」

 

そう言いつつ、こじんまりとしたアパートメントを簡単に案内してくれた後はスーツケースをルームメイトの部屋に入れようとすると、バタバタと足音が聞こえて鍵が開錠される音がして玄関ドアが勢いよく開いた。するとオーラからして美人と思える人がジュヒョクさんを見つけて飛びついた。

 

「ペガ!」

 

ジュヒョクさんもしっかりとその体を抱きしめて、顔を見合わせたらキスをした。

 

「あっ!」

 

突然のキスシーンに驚いて思わず声を上げてしまうと、二人は顔を離し私を見た。

 

「おっと、すまない。ソルファ、僕の大事なウヒだよ。ウヒ、ソ兄上とハジンの子のソルファだ」

 

キスシーンを目の前で見てしまい、私だけが照れて、若干顔が熱い。そんな私とは違い、ジュヒョクさんは女性の腰に手を回し、頭を寄せて、当然のようにしていて。見るからに恋人同士だった。

 

「初めまして。ワン・ソルファです。おじゃまします」

 

「……そうなの。あなたがヘ・スの子なのね。私はキョン・ジュヒョン。ウヒでもジュヒョンでも、どちらで呼んでくれていいわ」

 

ジュヒョンさんは微笑んで私を優しく抱きしめてくれて、『あぁ、この人も高麗に関係する人なんだ』と。‟初めて会う、恋人の知り合い。親友の子”だけではなさそうな、ジュヒョンさんの私に対する態度にそう思った。

 

「ジュヒョンさん、って呼ばせてもらいます。母がジュヒョンさんにとても会いたがっていました」

 

私の言葉にニッコリと綺麗に笑った。その姿は品があって、大人の女性で、恋人と離れても異国の地で夢のために頑張るジュヒョンさんに私はすぐ憧れを抱いた。

簡単な挨拶を終え、夕飯を三人で食べ、私がシャワーを浴びてリビングを通ると二人はソファに座りワインを飲み、囁き微笑み合っていて。思わず写真に収めたくなるような雰囲気。小さめな声で『おやすみなさい』と声をかけて部屋に入った。

 

初めてのフランス。初めての海外。

素敵がイッパイ詰まった一日だった。これから一週間、素敵なことがたくさんあることを願い、移動で疲れた体をベッドに横たえた。

 

翌日。朝食を三人でカフェに行って食べ、その後バレエの練習に行くというジュヒョンさんと別れ、ジュヒョクさんと美術館へ行く。模写をするというジュヒョクさんと別れ、館内を一人堪能する。二時間ほど経ってジュヒョクさんの隣に座り、一緒に大きなキャンバスを眺めた。

池に浮かぶ蓮の花が咲く風景。

どこか懐かしく、誰かと見た気がする。

 

 

大きな池の、大きな樹。

私の前にいる誰か。

 

それは、お父さん?それともジスさん?

 

 

考えを巡らせているとジュヒョクさんに肩を叩かれた。

 

「ソルファ。ソ兄上が電話に出ないと文句を言ってきた。電話してくれ」

 

慌てて携帯をみると着信が何件も入っていた。小さな声で謝り展示室を出て地下一階のカフェに行き、オレンジジュースを注文する。カウンターに座って、一口ジュースを飲んでお父さんに折り返すとすぐに声がした。

 

「ソルファ!?無事か?」

 

「うん、お父さん。電話、気付かなくてゴメンなさい。今ね、美術館に来て池に睡蓮が咲いている絵を見ていたの。全然記憶にないけど、何だか昔。小さい頃、誰かとそんな場所にいたように思えて。黒?紺?何色かな?そんな色の服を着た人。私とぶつかって、怒らずに話してくれた人。誰だろう?……夢でも、お父さんだといいな」

 

「……」

 

「お父さん?」

 

何も言わないお父さんに声をかける。

 

「あぁ、聞いてる。そうだな、夢でも幼い頃のソルファと会えていたらいいな」

 

優しい声で答えてくれたお父さんに気分が良くなって、ジュヒョンさんに会ったことや朝食のメニューなどを教えて、あんまりたくさん話すから笑われてしまった。

 

 

 

 

 

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3月26日はEXO XIUMINの誕生日でしたラブラブ

생일 축하해クラッカー

先日UPされた韓服・髷姿も可愛く。いつまでも少年のよう。

これからも活躍を楽しみにしています!

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

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