nabisonyoです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

こちらは『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』の二次小説を書かせていただいています。ドラマのイメージを壊すとご不快の方はこちらでご遠慮ください。お許しいただける方は少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。

 

※こちらは『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』も関係する二次小説になります。

 

前回13話は14話のお話の前段階になりますが、読まなくても全然問題ないお話となっておりますのでご安心くださいニコニコそして13話からはお話というより小ネタ的な感じかも?

暇つぶしに読んでいただければ嬉しいです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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その日は8人の皇子様(ジョンヒョンの何が皇子様だ!と時々思うけど)の内、長兄と末っ子以外の相手が集まる予定になっていた。今まで女子会というものに縁がなかった私だし、正直私が参加して良いのか分からなかったけど、お世話になったハジンさんの誘いだから受けることにした。

ほとんど眠ることができず昼近くに社長宅にお邪魔すると、社長はすでに他の6人の皇子様(末っ子は後で合流らしい)と集まって、その後は夜まで飲むらしい。ちなみに皇子様が集まってする遊びは‟乗馬”。彼らからすれば昔の移動手段なだけだと思えば驚きも治まったが、最初に聞いた時は耳を疑った。

さらに言えば、その前の案は弓だったらしい。だけどとある皇子様が却下をだして乗馬になったそう。私にはよく分からないが、その皇子様を女子会メンバーはすぐに想像できたようだ。私もスンジュさんが『私が代わりに射ればいいのに』と言った声が聞こえて誰かは分かった。

 

話は戻り、私が社長宅に着いた時には女性陣もすでに6人+可愛い皇子様が集まっていた。みんなはこの世に生まれて来て半年ほどの皇子様にメロメロで、笑顔が溢れているリビングだった。

女子会を始めるためにお茶を淹れようとするハジンさんとギジュさん。席を立ったハジンさんがお茶を淹れながら私の顔を見て言った。

 

「ジアン、顔色悪くない?寝不足?仕事が忙しかった?無理せず昼寝してもいいからね」

 

優しい声をかけてくれるけど、理由が理由だったので曖昧に笑って答えた。

リビングのラグの上にうつ伏せになり、一生懸命に頭を持ち上げようとしている皇子様の顔を正面からみようと自分の上半身を下げた時だった。

 

「オ!オンニ!大丈夫?」

 

向かい側から皇子様を見ていたソルファのあげた声に顔を向けると、驚いた表情だった。

 

「え?何?」

 

「それ!大丈夫?」

 

指差された先は私のシャツから見える、どっかのバカな皇子につけられた痕だった。隠せるような服にしたけど、体を倒した時に胸元が開きタンクトップから出ていたいくつかの痕をソルファが見てしまったようで。一瞬で頭に血が昇り、勢いよく抑えたシャツを握りしめた。顔全体が羞恥心とジョンヒョンへの怒りで赤くなることが分かる。

シウンさんとスンジュさんはアラッという感じでチョット頬を染めて、ジュヒョンさんは大人の微笑みをしていた。トレーに人数分のカップとソーサーを持ってきたギジュさんは真っ赤な顔をし、ティーポットをローテーブルに置いたハジンさんは呆れた顔。

 

「ぁ……うん。大丈夫」

 

今、返事できる精一杯の言葉で返したけど、純粋なソルファには通じなかったようで『病院に行ったの?イッパイ痣があるし!薬はある?』と聞いてくる。

 

「ソルファ、ジアンが困ってる。良いの。そのうち治まるから」

 

ハジンさんがサラッとそう言うとしばらく『え?』という表情をしていたソルファの顔がだんだん赤くなってきたと思ったらおもむろに立ち上がった。

 

「あ!わたしジスさんとの待ち合わせに遅れちゃう!オ、オオオオンニ。お大事にしてね。みなさんごゆっくり」

 

脱兎のごとく走って出て行った。

 

「ごめんねー、ジアン。ジョン皇子様も前世にソルファを育てたせいか腕を組もうとしただけでも『はしたない!』って怒るって言ってたくらいだから。あそこだけ未だに高麗時代なのよ」

 

「いえ。私がいけないんです」

 

聞こえないんじゃないかというくらいの小さな声でしか返事ができない私は俯いて、怒りと羞恥が混ざった感情を抑えようと必死だった。

 

「……ミョンオンニは?ウク皇子様にこんなことされます?」

 

ハジンさんのその言葉にギョッとして勢いよく顔を上げると、いたずらっ子のような顔をして聞いていた。聞かれたシウンさんも戸惑い気味で。気まずいのか(気まずいだろう)小さな皇子様へ視線を移した。

 

「え?あ、ほらうちはこの子が産まれたばかりだし、子供がいるし。なかなか、ね。それにウク皇子様は優しいからそこまでは……」

 

その返事の後はジュヒョンさん、スンジュさん、ギジュさんと順番に聞いていき。

 

「ペガは私がバレリーナで肌を出すからそこは考えてくれてる」

 

「うちはそういうのはない。だけど子犬みたいに甘えてくる」

 

「え!?わ、私ですか?……まぁ、ほどほどです」

 

なぜかみんなが答え。これが女子会というものなのか?ずっと自分は無表情な方だと思っていたけど今日だけは違うと言い切れる。そして頭に血が昇ったのかクラクラしてきた。

 

「うちは何かでスイッチが入るとあるけど、ジアンのそれは結構な執着よ。それ昨日?……昨日、ソ皇子様とヨ皇子様が会社で意見が食い違ってもめたらしいけど。それのせい?」

 

「ぁ、ぇ……っと。ジョンヒョンは仕事の話を家ではしないので、分かりません」

 

「う~ん、どうも聞いた話だと意見の食い違いは小さなことなんだけど、最終的に兄弟げんかみたいになったらしくて。きっとそのせいよ。ケンカした後だから甘えたかったんでしょ?ヨ皇子様も怖いのかも。せっかく手に入れた家族愛がなくなるかもしれないって。……まぁ、ジアン。頑張って」

 

ニッコリと笑って言うハジンさんをチョット恨めしく、やっぱり女子会は私には向いていないのだろうと思えた。

 

 

 

 

 

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