nabisonyoです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

こちらは『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』の二次小説を書かせていただいています。ドラマのイメージを壊すとご不快の方はこちらでご遠慮ください。お許しいただける方は少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ブプレリウム : 初めてのキス

 

 

ブプレリウム

 

オ尚宮様に付き添い病院へ結果を聞きに行った帰りに、陛下の家へ寄って欲しいとお願いされた。

昨日、陛下が家に来た時に体調がすごく悪そうだったらしい。本当はわたしが行くべきじゃないけど、オ尚宮様にどうしても、とお願いされたから。だけどそれは言い訳で、わたし自身も陛下の体調が悪いと聞いたら気になってしょうがなかったから。

オ尚宮様をお家へ送ったあと、わたしは陛下のお店へと向かった。

 

お店の前まで来ると、ドアには「CLOSED」の札。

よっぽどのことがないと陛下はお店を休まないとジュヒョクが以前言っていた。それなのにお店も閉めているのは相当体調が悪いということなのか。心配になったわたしは念のためお店のドアを押してみる。すると簡単にドアが開いたので静かに中に入った。

 

販売用の花で香りが広がる一階の空間を通り過ぎ、静かに二階へ上がると、そこにはキッチンとリビングがある。前にわたしが寝てしまったソファが置かれていて、今そのソファには誰もいなかった。人の気配もしない。

さらに上の階へ進むと少しだけドアが開いている部屋があった。床に数冊。花の写真集が乱雑に置かれ、わたしより少し小さい背の高さのシルクジャスミンが一鉢あるだけのシンプルな部屋。寝室であろうその大き目の部屋には部屋と同様に大きいサイズのベッドが一つ、真ん中に置かれている。

その大きなベッドの端で布団が盛り上がっていた。

 

静かに、息をひそめて近づいてみつけた。

布団に埋もれるように横向きに寝ていた陛下は熱にうなされることもなく穏やかな寝顔で、今生では苦しんでいることなんか何もないような寝顔。

ふと視線を移すと片方の腕は投げ出され、ベッドからはみ出していた。布団の中に腕を入れようとベッドに近寄り膝をついて腕を持つ。その手は少し荒れていて、小さな傷跡がいくつもあった。

あの頃、剣を持つことが日常だった手は硬くて、背中や腕、体中に傷があって、彼の人生の辛さを表しているようだった。

だけど今は好きな仕事をしてできる小さな傷たち。

その手の傷をなぞる。

 

 

幸せな傷。

 

 

「綺麗な手」

 

そっと傷をなぞっていた手がビクリと動き、わたしの手首が掴まれた。まだ焦点の合わない目でわたしを見るその瞳が、高麗時代のようにわたしを愛しているという感情があるのではと勘違いしてしまうくらいで、吸い込まれ、逸らすことなんてできない。

戸惑うわたしと見つめ合っていると、彼がゆっくり瞼を落としわたしの唇に優しいキスを一つ、した。

少し離れた唇に残念な気持ちになったけど、今度は優しく下唇を食まれ、鼻の奥がツンとした。目尻に涙が溜まってきた時、掴まれた腕と唇が一度に押しやられ彼との間に距離ができた。

 

「二度と、俺に近づくな」

 

すごく冷たい声が部屋に響いた。

 

 

 

 

 

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シルクジャスミンの花言葉は「純粋な心」です。

大きな部屋にほとんど何もない空間。そんな部屋に住みたい!

 

別件ですが、EXOのD.Oも独立すると報道があったようです。そのままEXOの活動はしてくれるらしいので大丈夫かな?と思っていますが心配はつきませんねえーん

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

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