nabisonyoです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

こちらは『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』の二次小説を書かせていただいています。ドラマのイメージを壊すとご不快の方はこちらでご遠慮ください。お許しいただける方は少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 

『君が僕を思い出すまで』の番外編、『僕のそばが君の場所』の最後の皇子様です!

ちょっと皆様から受け入れていただけないお話かもしれませんが、あくまで二次小説であるということをご理解いただけると有難く思いますあせる

ではしばらく宜しくお願い致します!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2021年3月

 

小さすぎることもないが、大きくもない会社だ。だからどんなヤツが働いているかだいたいは把握していた。特にそいつは最初に訳アリで入社してきたから。

ソがとある企業から頼まれて入社させたが、あいつは意外と気に入っていた。仕事が早く正確なところと、他の社員とも仲良くできているようだが多くを口にすることはなく、少し影があるところが自分と重なったのだろう。

 

あの日、昼休憩がもうすぐ終わる時間にそいつが階段室に入る姿が見えた。フロア内には明るい階段もあり、防火用の重い扉がある階段室なんてよっぽど何かがない時じゃないと足を向けないが、そいつはそこに逃げるように入っていった。

何となく気になり扉を少し開けると、すすり泣く音が聞こえてきた。

 

正直意外だった。

そいつが泣くイメージを持っていなかったから。

 

いや、正確には『涙を流して泣く』というイメージが無かった。俺の中のそいつのイメージは心の中で号泣をし、表情は能面のような顔で傷ついていることを悟られないように、虚勢を張っているタイプだろうと思っていたから。

 

だから、‟気が向いた”というのが正しいだろう。

 

 

 

重いドアを押し開くと、そいつがビクリと肩を跳ね上げて俺を見た。

案の定、俺を睨むようにし、そして他人に見せないように勢いよく涙を袖で拭き上げた。

 

「何かありましたか?」

 

少し低い冷めた声で、だがさっきまで泣いていたせいで若干震える声を抑えて質問をしてきた。少ない明かりの中でそいつは暗さに飲み込まれそうで、だけど午前中に見かけた時とは明らかに違う顔をしていた。

 

「いや、何もない。お前……何があったか分からんが、良かったな」

 

「え?」

 

「表情が、スッキリしている。擦ると目が腫れる。仕事に支障がでるぞ」

 

ハンカチを押し付け、下の階へと階段を降りた。

 

 

 

 

 

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ヨ皇子様のお相手を色々と考えていました。

ヨナ様だと強すぎだよな~と思い、強くて弱いこの方にしました。

お相手の名前は来週までお待ちくださいニコニコ

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

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