しっかりとその指示を無視して
飛行機内に手荷物を持って行くべく
英語がわからない顔を
トイレの鏡で何度かチェックし、準備万端
いざ!ゲートインッ!!!
いろんな人が渡部に向かって話しかけてきている
しかし、渡部はすでにトイレで練習した顔を始めている
とぼけた顔だ
申し訳ない顔とも言える
なんとも言えない顔で、話しかけてくる全ての人をスルーして、飛行機への階段を登る
飛行機に乗る寸前
笑顔でスッチーが話しかけてくる
イェア
申し訳ない顔イェアのお出ましだ
フランクフルトに滞在した時間は今考えると
数時間だったわけだが、ほぼ
申し訳ない顔✖️イェアで乗り切っていた
↑
↑
↑
なんのための英会話
なにしにいったの。笑
無事に自分の席についた。窓側の席だ。
しかし、ここでさらに奇跡が起こっていた
すでに通路側に人が座っておる
やめろよ。結構早めにゲート抜けてきたぞ。
おぬし、最後やろ!!!
2席ずつのシートなんだから
おぬしは完全に最後に乗るやつやろ!!
しかも寝ている!!!
へいへいへーーーーーい!
しょうへいへーーーーーーい!!!
そして上を見上げる渡部
すると視線の先にはパンパンの荷物置き
それはもうミッチリ!
パンパンの荷物が繰り広げられているではないか
おい。
おい、おぬし。
来るの早いし、寝てるし、荷物多いし
やってんな
困惑する渡部
顔はみなさんの想像通り
なんなら、顔+汗までかいている
困ったやつの完全究極体である
「ソーリー?」
震える声レベルで声をかけてみる
…………………
耳に白い枝が刺さっているではないか
おい。シャットダウンか。
その耳の枝。鼻にブッ刺したろかい
そんなことを頭では思っているのに
顔は困惑+大量の汗
するとそこにエンジェルボイスが聞こえた
「コニチハ」
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え??!??
きっと推定19歳の学生らしい女の子だった
コニチハ? ハハッ
そして彼女は席の上の荷物を整理してスペースを作ってくれた。そして指をさし、ここ入れれるよって合図をしてくれた
残念ながら、結婚し3人の子がいる渡部だが
これは完全に
どの角度からいっても
恋するやろ
おい。エグいて!!
コニチハ!!
こにちわーーーーー!!
テェンクス!
そう言って荷物を上に入れて
白い枝を耳にブッ刺している荷物多めスリーピングwomanを思いきりまたぎ
しっかりぶつかり
しっかりしっかりぶつかり
起床してもろて
席についたのであった
あのエンジェルボイス………
コニチハ…………
わすれない
こうしてやっとの思いでHamburgに到着するのであった
つづく
いや
つづきすぎ