公立高校の入試制度改革素案が出たよ | ルックアップ(旧渡辺学園)の半分は笑顔でできています

公立高校の入試制度改革素案が出たよ

こんにちは、自律学習塾ルックアップ代表の渡辺です。

 

中学生は昨日で期末テスト1週間前となり、ここから怒涛の対策授業が続きます。

 

さて、今日は「大阪府公立高校 入学者選抜制度改革」という内容です。

 

第 52 回大阪府学校教育審議会にて、素案が発表されました。その内容をお伝えします。

 

お知らせの後、本論に行きます。

 

  入塾のお問い合わせ

 

入塾のお問い合わせをいただくことが増えて来ました。

 

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  第 52 回大阪府学校教育審議会

 

6月20日に第 52 回大阪府学校教育審議会が行われ、そこで大阪府公立高校の入学者選抜制度改革の素案が発表されました。

 

そこでは、主に以下の3点が改善点として挙げられています。

 

 〇募集人員の一部を、学校の指定する資料を用いて合否判定を行う「特色入試」の導入

 

 〇高校生活の準備期間設定のため、選抜日程を原則一本化し、合格者の最終決定の前倒しを図る

 

 〇受験機会を確保するため、【複数校志願の導入】についての検討を合わせて行う

 

1つ1つみていきます。

 

  特色入試の導入

 

入試の合格枠を「特色枠」「と「一般枠」にわけます。

 

特色枠は

・特色枠を志願した者で一定の基準に達した者のうち、 

・各校が求める生徒に極めて合致する者を優先的に合格とする。 

例)ボランティア、探究、起業体験、クラブ活動等、高校の特色に適う生徒

 

一般枠では

・特色枠での合格者を除き、総合点(学力検査+調査書)順に 募集人員をみたすよう合格者を決定する。

 

とあります。

 

「一定の基準に達した者」の詳細は不明ですが、内申点や当日のテスト結果を指しているものだと思われます。

 

これは大学入試でいうところの総合型選抜(旧AO入試)の導入を図るという意味でしょう。

 

静岡県の商業高校の例が挙げられていますが、静岡では定員の50%まで特色枠での合格として良いようです。

 

また、

 

受験生全員に課していた自己申告書を「特色入試」を志願する者のみを対象とし、 高校の求める生徒像をより明確にできるものに発展させる

 

とありますので、出願の段階で「特色枠」で出すのか「一般枠」で出すのかを決めるようです。

 

しかし、大学の総合型選抜は年内に行っており、仮に特色枠の入試と一般枠の入試を同時に行うのであれば、高校に大きな負担になるのではないかと思います。

 

 

  選抜日程を原則一本化し、合格者の最終決定の前倒し

 

現在、2月下旬に行われている特別選抜と3月上旬に行われている一般選抜の日程を一本化し、なおかつ全ての入試を2月下旬に行うことを検討しているようです。

 

これは私立高校に流れていた受験生を呼び戻すことを想定した日程の前倒しですね。

 

合格発表や二次選抜(定員割れ高校の再募集)を3月上旬までに行うことで「卒業式前に進路が決まる」というメリットも想定しているようです。

 

ただ、私立入試が2月10日で2月下旬に公立入試となると、私立と公立の過去問を同時並行で行うなど、違った面で受験生の負担が増すことが想像できます。

 

 

  複数校志願の導入

 

・第1志望の学校を不合格となっても、第2志望の学校で合否判定を受けられる。

 

・第2志望の学校を志願できる制度を検討し、受験生の負担を増やすことなく、 選抜を受ける機会を保障する仕組みを創出

 

これは1回のテストだけで複数の高校の合否判定を受けられるというものです。

 

これを出してくるとは予想外でした。狙いは明らかに私立に流れている生徒を公立に引き止めるというものです。

 

これまでは公立に不合格だと私立に行くしかないわけですが、私立ではなく第2志望校にも行くチャンスがありますよ、ということですね。

 

ただ、第1志望校、第2志望校どちらも定員を超えている場合の合否判定はどうするのか、検討するべき課題はたくさん残っていると思われます。

 

注:これ、会議のYouTubeも見てみたのですが「第2志望校が定員割れの場合に」と発表者が発言していますね。

 

  最後に

 

これまでの内容はあくまで素案であり、ここから検討して制度設計をしていくというものです。

 

ただ、現在の中学2年生からということで、本来ならすぐにでも結論を出して周知徹底していくべきタイミングです。

 

その割には素案があまりにも大雑把なので、今後、本当に来年の中3から適用されるのか、素案の全部か一部適用かも含めて、情報を追っていく必要がありますね。

 

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からとなります。