『いってらっしゃい』の想い | なべちのブログ

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『いってらっしゃい』



子供の頃、両親が仕事に行く時には必ず言っていた記憶があります。



この言葉の本当の意味を知ったのは、大人になって随分経ってから。



必ず帰ってきてください



何気なく使っていた言葉に込められていたのは、無事に帰ってくることを約束させる意味でした。



『行ってきなさい』と『行った後には、無事に帰ってらっしゃい』を足して、『いってらっしゃい』の言葉になります。



ちなみに、英語でこの言葉にピッタリ当てはまるものはありません。
映画『ハリーポッター』の中で使われる言葉で一番近いのが、『Have a lovely day』。
意味は、『良い日を過ごしてね』。
やはり、ニュアンスが違います。



『いってらっしゃい』に対して、返す言葉は『いってきます』。
行って必ず帰ってくることを約束する言葉です。



戦時中の特攻隊員は、家族に見送られる時に片道切符であることを自覚していたため、『いってきます』と言えなかったそうです。
口にしてよかったの言葉は、『行きます』のみ。



『いってらっしゃい』と『いってきます』を言える幸せを感じます。



無事に帰ってくることを願って送り出す想いの言葉と、その想いに応えて必ず帰ってくる誓いの言葉は、意味もわからないままに子供時代に刷り込まれていました。
そして、今になって、この言葉を教えてもらっていたことに感謝しています。



実は強い気持ちがこもっている言葉『いってらっしゃい』は、私の大好きな言葉の一つです。



最後に、


トラック運転手の三河度胸が火星探査クルーになるまでの挑戦を描いた、私の好きなマンガ『度胸星』。



4巻で打ち切りだったので、連載当時の評価は低めだったのかもしれませんが、今読んでも抜群に面白い設定です。
火星にいる物体が想像の上をいっていて、私の中のSFマンガno.1です。



そして、このマンガの主人公である三河度胸は、トラック運転手は荷物をおろして帰るまでが仕事であり、宇宙飛行士もミッションをこなして地球に帰ってくるまでが仕事という信念がありました。
まさに『いってきます』を体現しているキャラでした。



『いってきます』に必要なのは、愛する人のために必ず帰ってくる覚悟なのかな。
なかなかに重い言葉です。