マルチプルアウト
大きな括りでは傾聴力のお話になりますが、このテーマはボリュームもあるので、今回から『コールドリーディング』編として何回かに分けて書いていこうと思います。
その1は、マルチプルアウト
簡単に言うと、曖昧な表現を使って、何か都合が悪いときは後から言葉自体を軌道修正してしまう方法です。
人によってどのような意味にでもとれる表現を使うので、『スベらない話』ならぬ『外さない会話』になります。相手の欲してることをズバリ当てるのではなく、あくまでピントがズレてない会話を目指すのがポイント。
例えば
『優しい人ですね』
本当に優しい人ははもちろん、
無愛想な人にでも『あまり話されないのは、周りに気を遣わせないようにしているんじゃないですか?周りに気を配ってのことだと思います』と言えば、言われている本人も悪い気はしないでしょう。
また、違う例では
『あなたのターニングポイントは1年後です』
明日ではなく、1年後。言われてる本人も明確なイメージを持ったまま1年を過ごすわけではないので、どんな変化でもなんとなく納得してくれます。万が一何もなかった場合でも、『もしかして最近変わったことはありませんでしたか?』と別の事象を絡めてしまえば、それが何もなかった理由になるのです。
マルチプルアウトは、大勢の人に当てはまることを、目の前の1人のために言うことです。言われてる本人は、あなたのことをこう思うはずです。
自分のことをよく分かってくれる人
傾聴の極意に通じます。目の前の相手を考えて、思って、敬う姿勢です。マルチプルアウトは、自然にその状態を作る技術です。
ただし、この技術を使う時の言い方やジェスチャーがわざとらしかったりすると、相手との距離をさらに広げることになってしまいます。
なぜなら、今回のマルチプルアウトの例を見て分かるとおり、これらは一般的な詐欺師の常套手段と思われるものだからです![]()
言葉以外の聞く技術、つまり聞く姿勢には最低限気をつけないといけないと思います。あくまで技術ありきでなく、ベースは『謙虚な自分』にあります。
今回の話はここまで。
次回も、コールドリーディングの技術についてです。
