トランプ米大統領の国連総会に於ける一般討論演説の内容に全面的に賛同したい。
まず、北がスパイ育成のために横田めぐみさんら日本人を拉致したことについて言及していることには感謝しかない。
そして、「テロ組織を支え資金援助する国を暴露し責任を負わせるべきだ」との考え方や、ウクライナ紛争や中国の南シナ海進出を挙げ「国家主権への脅威は拒絶しなければならない」という姿勢には諸手を挙げて支持したいところ。
だが一方で、すべての国が「自国第一」と考えることは当然で極たまり前とも言及しているけれども、ちゃんと前段で中国などに釘を刺していて「だからと言って何をしても良いというわけではない」という立場であることを表している。
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米国は20世紀半ば当時「アカ」、つまりは共産コミンテルンの総本山である旧ソ連に嵌められて、知らず識らず加勢してしまったことで、我が国との先の大戦へと行き着いてしまったが、それによって実は本当の敵は「アカ」だと分かった契機になったのが、その直後に勃発した朝鮮戦争なのである。
それによって20世紀後半の「東西冷戦」状態を招き入れてしまった米国は否応なく “世界の警察” をせねばならなくなってしまったのである。
我が国側は無意味な平和憲法を採用させられて以来70年間、国防問題が発生すると常にそれが足かせになり、その時にはいつも国内の「アカ」か民意を翻弄して事の本質を見えなくし、今日まだそのような状態が続いていることに苦しめられている。
米国もまた「アカ」に嵌められた過去から脱却しきれていないことで、“世界の警察” をせざるを得ず負担から逃れられない宿命に陥っていて苦しめられているようなもの。
かつて「アカ」に嵌められて骨肉相食むような戦争をしたもの同士が、盤石の同盟国となって現代の「アカ」と戦うことは、これはもう人類の平和実現のためには欠かせないことなんだろうと思う。
先の大戦を断片的に捉えて反米意識が抜け切れない人は、私は世界平和実現の邪魔をする者として深く軽蔑する。
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トランプ米大統領は19日、初めて国連総会に出席、一般討論演説に臨み、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮が米国に脅威を及ぼすなら「完全に破壊するしかなくなる」と強く警告した。金正恩朝鮮労働党委員長を指し「『ロケットマン』は彼本人にとっても彼の体制にとっても、自滅への道を突き進んでいる」と強調した。
また、日本人拉致被害者の横田めぐみさん=失踪当時(13)=を念頭に「北朝鮮が自国のスパイに日本語を教えるため、13歳の日本人少女を拉致したことをわれわれは知っている」と言及、北朝鮮を批判した。
演説でトランプ氏は、北朝鮮を「邪悪な体制」と非難するとともに、核・ミサイル開発が「全世界に脅威を突き付けている」と語った。国連安全保障理事会での北朝鮮制裁決議が、中国とロシアを含む全会一致で採択されたことを挙げ、「さらなる措置を講じなければならない」と主張。「敵対的な振る舞い」をやめさせるため、各国が団結して北朝鮮を孤立させるよう呼び掛け、「北朝鮮の非核化だけが許容できる未来だ」と訴えた。
トランプ氏は、イラン核問題をめぐり欧米など主要6カ国とイランが締結した合意について「最悪で最も一方的な取引だ」と批判し、離脱も辞さない姿勢も示した。イスラム過激派のテロ防止に関しては「テロ組織を支え資金援助する国を暴露し、責任を負わせるべきだ」と強調した。
このほか、ウクライナ東部の紛争や中国による南シナ海進出を挙げ、「国家主権への脅威は拒絶しなければならない」と述べた。
「米国第一」を掲げ国際協調に後ろ向きの姿勢も目立つトランプ氏の演説は、大きな注目を集めた。同氏は「すべての国の指導者が自国を第一に考えるのと同様、私は常に米国を第一に置く」と訴えた。
国連運営に関しては「米国は予算の22%を分担し、不公平な負担を引き受けている」と不満をにじませながらも、「問題がすべて解決されるのなら、それに見合った投資になる」との認識を示した。