中国共産党は文革などで自国民を数千万人単位で殺した、中国史上でも最悪の政権の一つである。現代でも内に汚職が蔓延し、外ではウィグル、チベット、内モンゴルを搾取弾圧し、日本、フィリピン、ベトナムの領海を掠め取ろうとしている。
そんな中国を敬遠して、我々はどこに道を求めるのか。ここで石平氏は中国と北朝鮮・韓国を除けば、その周辺はすべてが日本の友好国ないしは潜在的友好国である事を指摘する。
台湾、アセアン諸国、オーストラリア、インド、中近東諸国、モンゴル、中央アジア諸国。さらにその外側のアメリカ、欧州諸国も同盟国、友好国である。これにロシアを加えれば、逆に中国こそが「陸の孤島」になってしまう。中国を敬遠した方が、世界のほとんどの国と親交を結ぶ事ができる。
もう一つ、石平氏の指摘する重要な進路は、「内なるフロンティア」である。戦後の高度成長は自動車、鉄鋼、エレクトロニクスなどの内なる技術革新によってもたらされた。今後も医療、エネルギー、環境、農業などでの技術革新によって日本経済をさらなる成長軌道に乗せることができよう。
「中国と結ばなければ、日本は世界から孤立する」というのは、中国および国内親中勢力によるプロパガンダに過ぎない。歴史が教えているのは、「敬遠中国」こそ繁栄への道、という事である。
(文責:伊勢雅臣)