退院後の生活計画を話し合うために、医師と看護師、ケアマネ、介護者である私と母親本人がミーティングをしたのが、本日から丁度3週間前のことでした。
その3日後の8月12日には退院。
直後の週末はお盆休みでしたから良いタイミングで退院ができたし、本人も解放された感があったのか多少highでやりたいことを何でもやると意気揚々でした。
しかし、現実的には意識がはっきり戻って家庭で生活するのは約7・8ヶ月ぶりであり、思うように身体が動かないことや何からやり始めて生活のリズムを戻して良いか分からなくなって、先週辺りから横になってばかりし始めました。
最初はあまりキツイことは言わないで遠目で見ていましたが、段々脳の活動や身体の機能が低下しないか心配になってきて、配膳や洗濯物の取り込みとたたみ、簡単な洗い物などをやってもらっています。
それでも、終わるとすぐ寝るか、机に伏せってしまいます…。
大きな身体的な原因は、病院にいたら看護師さんが連れて行ってくれていた 『リハビリ』 が出来なくなり、病院のように室内で大きな廊下があるわけでもなく自分で歩くこともしなくなり、身体が鈍ってさらに悪いサイクルで “億劫の連鎖” が起こっているものと思われます。
精神的な原因もあります。
退院前のミーティングで決めたはずだった介護保険の範囲での 『通所介護によるリハビリ』 がまた、さらに “億劫の連鎖” を起こさせているようです。
ケアマネさんが紹介して下さった施設に見学に行ったのが、退院後10日目のこと。
そこで目にしたのが、学校の教室程度の大きさのスペースで3人のヘルパーさんに大きな声で指導されながら、70代後半から80代のお爺さんお婆さんが椅子に座って体操や機械で筋力アップに励んでいる姿でした。顔に現れていました。
『こんなお年寄りと一緒に自分もやらなければならないなんて…』
母親は90歳になるまで祖母を自宅で介護しました。その時は介護保険がまだ充実していなかった時期で、祖母には通所介護も難しい状況でこのような光景は見たことがなかった。
そして今、12年経って自分がここにいる方々と一緒にリハビリを行うことに躊躇している気持ちがよく伝わって来ました。
しかし、退院して運動しない時間をあまりにも空けすぎると、筋力が衰えて家庭でも普通の生活が困難になりかねません。本人の気持ちから前向きにこれ以上の衰えを予防するためには、介護保険を逆に “利用して” 安価で可能な限りのサービスを受けながら身体機能を維持し、できれば体力をあげていって欲しいと思ってます。
その説得の材料を作るために、今は選択肢や考え方の余裕を増やしているところです。
老いてもなお、あまり悲観的に考えてはいけないと思います。悲観的になると思考や行動にも影響して身動きが取りにくくなり、ココロにも身体にも良くないことは母親を見ていて思います。
自分にも言い聞かせなければいけないですね。
出来るだけで早い段階で 『通所介護によるリハビリ』 を受けさせて、規則正しい生活と前向きなシルバーライフを送ってもらうための基礎体力を付けさせたいと思っています。
それには 『行けよ!!! みんなが困るし、母さんが困るんだぞ!!!』 と気持ちで圧迫することは避けたいと思います。
既成事実を積み上げて、見学にも多数通わせて、一番近い施設にまず通ってもらいながら、違う選択肢も用意して本人に心地よくココロも身体も健康的でいられる方策を考えたいと思います。
それが今の私の仕事の一部ですから...