洞察力 | 闇鍋日記

洞察力

昨日は書いている途中で寝落ちしてしまったので改めて今日書き直しました。
さて、秀吉と言うまさに太陽を失ってから間もない時を描いていた昨日の大河ドラマ『江』でしたが今まで重厚に描かれていた家康の恐さと飄々と描かれていた秀忠の深い洞察力が描かれていました。
そしてその人となりを見抜いていた秀吉の凄さや、あくまでその秀吉に忠義を尽くそうとする三成の愚直さも…。
特に強調されていたのは偉大な父の影で無難な行動を取ってきた秀忠が実はかなり思い切った行動をする人間であると言う事でしょうか?主人公である江のパートナーであり徳川幕府260年の礎を築いたと言っても過言ではない秀忠が父親譲りの観察力と洞察力を持っていたのは当然と言えば当然なのかもしれませんが実の父を秀吉以上の狸だと言い、大胆にもその暗殺を企てているという噂のあった三成を呼び出し酒の席で真実を問いただそうとする等、おそらくは家康ではできない芸当なのではないでしょうか?
それにしても今回のドラマでは主人公が徳川秀忠の妻であり徳川幕府の基礎を作った人達である三代(家康、秀忠、家光)に深く関係した女性=江でありその敵役となっている関係上仕方ないのかもしれませんが石田三成が悪く描かれ過ぎているような気がします。
三成の人物像は本来『忠義の人』であり、己の欲で他の武将を陥れる様な事のない人です。ただし真面目すぎて人間的な面白みに欠けていたり実務家すぎて人情味が無かったので武闘派の武将には嫌われていたようですが、逆にその点が秀吉には無かった所であり愛された点でもありました。おそらく秀吉や茶々の悪い部分を一身に引き受けていたものと思います。そうでなければ当時随一の教養人であった直江兼次やその主であり五大老の一人でもあった上杉景勝らと友情を結べるはずがありませんから。それにしても仲良しだった姉妹がこれから敵味方に別れてしまうとは辛い展開になってきますなぁ。