■いろいろな職人さんに教えて頂いたこと。
産地に立つ前に、師匠から、職場にはそれぞれ流儀がある、基本的な実務・技術はともかく、ここでの段取りは全て忘れろ、と忠告されました。同じようなアドバイスを他の職人さんからも受けましたが、こうした現場でのアドバイスは、のちのちその意味が分かって来るものです。
その後は例えは悪いのですが、芋蔓方式でした。産地のメーカーさんを拠点に、いろいろな職人さん、工房、作家さんと知り合えました。数年間、自分のペースでゆっくり順序をたどって行ったら、職人さんの末席に、どうにか座らせて頂く事ができました。
ともかく仕事を覚えようと夢中だった最初の一年、人間関係がどんどん拡がっていった産地での修行期間。この数年間は、私の人生の中でも充実した意味のある数年間だったと思います。
■この仕事を選んで、嬉しかったこと。
3年程前まで私は会社勤めをしていました。仕事も人間関係も別にストレスになるような事はとりたてて有りませんでした。
ただ、ひとつの仕事をゼロから完成まで任される充実感は、それまで経験した事が無かった事でした。その意味でも今のこの仕事は気に入ってます。
それまで、まさか自分が使っているご飯茶碗を自分の手でで作る事など、できるとは全く思わなかったので、自分の作品が店に並んでちゃんと値段が付いているのを初めて見たときは、やはり嬉しかったです。子供の時から、引っ込み思案だった自分の事を考えると、一生懸命やればできる事もあるんだ、と、すごく励みになった記憶があります。
by Rie
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吹原梨枝さん
京都府在住
1971年 東京都に生まれる
1999年「八岳陶苑」入社
2004年 独立 京都府に工房
1997年 工芸展 入選
現在、器、陶小物を関西を中心に発表しています。
吹原さんは、私が初めてお知り合いになった作家さんです。
この「イブ職」をH.Pで拝見し、京都に旅行した際に工房を訪問させていただきました。
「イブ職」は、育児に埋没していた頃、私を奮い立たせるきっかけになりまし。H.Pはお仕事
が忙しくおやめになりましたが、以前公開したものをご好意で転載させて頂いてます。



