『ボクジシン』
詩  ナポリタン

僕の目は
善いものが
悪く見え
悪いものが
善く見える。

僕の耳は
心配の声や
励ましの声が
あざ笑う
嘲笑に聞こえる。

僕の鼻は
綺麗な花の香りや
すんだ空気の臭いを
嗅ぐことができない。

僕の口は
卑屈にまみれた言葉を
吐き出し続ける。

それが僕自身。

何の価値も
意味もなく
ただひたすらに
生きている

僕。