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あっきゅんのぼやき

旅とフィギュアと、ときどき小説

半沢直樹の2期が始まった。

今回半沢直樹は銀行員ではなく証券マンとして活躍する。

昔は証券マンとして過ごしていた自分にとってこれからの展開が楽しみである。

半沢直樹といえば、前回のラスボス大和田常務といった銀行内の敵と、

忘れてはいけないのは金融庁の黒崎検査官。

かなり強引なやり口だとは思うけど現実も割と似たようなところも多い。

でもあっちは銀行検査で、うちらが味わったのは証券検査。

しかもうちらは営業部の検査だから、融資に関しての検査とは大分違うと思うけど、あれ見て思い出したので。

 

※うちが務めていたのはもう10年以上前の話なので、今の検査とはだいぶ違うところもあるので

深く考えないで気軽に読んでね。

 

 

 

金融庁検査、うちらは「監査」と呼んでいたが営業部における監査の主な目的は

適切な営業行為が行われているかの確認である。

会社は証券業営業の認可を得るにあたり金融庁に

「どういう対象に営業行為をかけるのか」

「どういった資料から顧客に営業をかけるのか」

といった方針を届けなければならない。監査はその届出に沿って営業が行われているかという調査なのだ。

 

 

 

自分が所属していた会社は法人先の電話番号が乗っているリストを渡され(これタウンページをリスト化しただけじゃねえか?と思った)

そこの管理職をターゲットに勧誘を行うという方針でやっているのだが・・・。

なんせ営業部全員がそれを使うのである。法人数がいくらあるとはいえ、新規取りは1日に最低でも60件は電話する。

都内の社員だって少なくとも100人は超えるから普通に考えて会社も1度や2度ではきかないほど断っていると察するのはたやすい。

そんな名簿で新規など取れないと思う人がオリジナルの電話名簿を作り始めるのだ。

ある先輩は求人情報誌を持ってきては片っ端から電話をしていた。求人誌は割とアポ取りに必要な情報が盛り込まれている。

会社支給の名簿は法人名と住所、電話番号しか載っていない。これだと管理職につないでほしいと思っても

「社長いますか?」

としか言えないし、そんな聞き方では受付にカットされておしまい。そもそもたどり着けないのである。

求人誌は採用担当者の名前がある。大体は担当者が管理職なのだ。「また○○の時間帯にかけてください」と書いてればつながりやすい時間帯も把握できる。

その他に、ごくわずかな社員だが名簿屋を利用する輩もいた。

夜な夜な会社に残っているとファックスが流れてくる。

「ソーラーパネル購入者の名簿売ります。」「浄水器契約者名簿あります」

などなど。もちろんそんなもの使ってたとばれた日には業務改善命令くらっても仕方ないのだが。

 

そして監査は予告なしにやってくる。しかも朝の8時とか、朝礼も始まっていない時間帯からだ。

来てから対応するのでは遅すぎるのである。

なので営業部としてもいざというときに備え、監査対策という避難訓練みたいなことを年に1回程度していた。

「朝一本社に監査が来たと想定して。適切に対処してください。あなたは何をしますか?」

「はい。私は駅前のロッカーに名簿をしまいに行きます!」

まじかよ。

「このタウンワークはなんですか?」

「はい。転職先を探していまして。」

営業時間にタウンワーク見て許される会社がどこにあるんだよ。

 

そんな感じでいつ来るかもわからない監査におびえつつ、虎穴に入らずんば虎子を得ずとやりたい放題やっていた。

そういえばラーメンガイドを架電リストにしている先輩もいた。

手書きで「麺が細い」とか「チャーシュー多めだけどスープは薄い」とか書いていて

「これは隠語だよ。お金があるとか、取引経験があると書いたらバレるだろ?」

と自慢げに言っていたけど、じゃあ「スープ薄くてチャーシュー多めってどういう顧客層のことですか?」

って聞いたら堂々と「覚えていない」って答えてた。なんのための隠語なのか。

 

 

余談だが、半沢直樹では金融庁検査として半沢直樹の自宅を捜索されたり、地下室に隠匿資料があるから見せろとかやっていた。

自宅はやりすぎと思うが、実際の監査も結構それに近いくらいに徹底的に調べ上げられる。

カバンの中はもちろん、鍵のかかっていない場所は公然の場にあるものと同じ扱いなので、個人ロッカーでも監査が入った時点で鍵が掛かっていなければ確認が入る。朝コンビニでエロ本を買ってロッカーにしまっていた社員が、運悪く鍵をかけ忘れていたために

「こういうのを持ち込むというのは会社業務としてどうなのか?」

と説教されていたなあ。

なので1期で半沢が黒崎検査官に

「金融庁は宴会の小道具も検査するんですか?」

と聞いていたが、その気になったら見てくるんじゃないかなあ。