裁判員をこれから経験する方たちへ
私は補充裁判員を務めました。
裁判員を経験したことは、大変貴重で意義深いものでした。
人物や可能性ではなく、事実や行為に絞り、多くの人とともに考えを進めていく、という経験は、私の人生にもフィードバックできます。
考え方の幅が広がり、以前より活動的になれた部分があることは確かです。
まずは、裁判員経験者のネットワークがあるということを多くの方に知っていただきたいと思うので、リンクを貼ります。
まだまだ、認知度が低く、参加者も少ないですが、誰でも裁判員にはある可能性がありますので、一度覗いてみてください。
また、これから裁判員になる方に、裁判が終わったら連絡先を交換してもいいと、まずお伝えしておきたいです。
望外の偶然で、私は同じ裁判を経験した方と再会出来ましたが、現状では、裁判員を終えた時、連絡先を交換していない限り、ほぼ再会することは不可能な状態になっています。
守秘義務の緩和についてはサイトでも語っているので割愛しますが、裁判が終わった後のアフタフォロー、例えば裁判が終わったら個々人の判断で連絡先の交換をしてもよいという説明や、連絡の仲介などの労は裁判所にとっていただきたいと願います。
裁判員制度は陪審員制度と違い、拙速ではなく日本人に向いている制度だと思います。
ワイドショー化と反対派の方たちが裁判所の前で叫んでいましたが、まったく違います。
追求するのは行為であり、人物ではありませんから。
裁判員として参加するに当たっては、裁判長をはじめ、現場の方がわからないことには対応してくれますから、まったく不安はないです。
今は参加した者だけが「開かれた法廷」を感じる、という状態ですが、今後、まずは評議の概要を語れるようになれば、これから裁判員になる人にとっても開かれた法廷になり、闇雲に忌避する方は少なくなると思います。
私は補充裁判員でしたが、裁判員と変わらず意見も言えました。
これは、何かあった時はいつでも代わることが出来る状態を保持する、ということです。補充という言葉の代わりをすぐには思いつけませんが、これは自宅待機、裁判所内で待機、ということではなく、きちんと裁判に関わります。
これから裁判員に選ばれる可能性は皆さんにあります。
終わったらもう関わりたくない、という方もいるでしょうが、裁判が終わった時しか、今は連絡先を交換するチャンスはありません。
私の時は、こういった説明はなかったので、留意しておいてください。
現状では手紙の仲介の労すら裁判所は取ってくれません。
裁判後や裁判以外の目的で、個人情報は取り次ぎできない、ということです。
ならば、裁判所が発行した通知書に封入されているDVDに出演する元裁判員には、誰が連絡をとったのでしょう。矛盾を感じます。
しかしながら、こうした対応の悪さを感じつつも、貴重な経験であり、意義深かったことに変わりはありません。
※今回のブログは、裁判員経験者ネットワークへの寄稿文を加筆訂正しました