バンドメンバー募集をしてる女の子の話し | 喫茶柊

バンドメンバー募集をしてる女の子の話し

高校を卒業したてで、とんでもなく巧いギターを弾く女の子と会った。

来年あたりからインターネット動画を含めたバンドや歌手の紹介チャンネルを作ろうとしているせいか、普通ありえない出会いがあるものである。2人きりになったら、ちょっと職務質問されてしまう組み合わせかもしれない(笑)


YOUTUBEでも個々人でバンドメンバーを募集している人たちは多い。

同年代で巧いギターを弾く子を見つけたりしてたが、


「バンドを組んでない子までは手が回らないよね」

などと話しをしていた。

バンドメンバー募集がものすごく大変なことは知っている。

とにかく性格・音・ジャンル・性別・プロorアマ志向などなど、マッチングする確率は非常に低い。

何ヶ所か、メンバー募集のサイトはあるが、せめて動画を添えてはどうかと提案書を持っていって話しをしたいくらいだ。

詳細な情報と具体的な要求と映像があれば、かなり苦労は減るんじゃないかと考えはするが、おそらくそれを実現するための予算はないはずだ。

スポンサーもきっとつかない。

そんなことをしたら、社員・顧客・株主から叱られちゃう。


バンドを組んでいて、活躍の場を、という場合でもほとんどスポンサーはつかない。

これはある程度売れていても、直接はつかない。イベントにつく場合が多い。しかもピンポイント。市場を育てようという気概は、今の企業にはない。余裕もないんだろう。

メジャーデビューしていてもチケットは手売りするし、バイトだってしないと食べていけない。

インディーズのほうが自由が効く分、集客・販売実績を持ってることがあったりする。


そんな事情は、しかし、若い子には関係ない。

ものすごくギターの巧い子は、同年代の女の子たちでバンドを組みたいという。

目的がはっきりしているのはよろしいが、それがスタートというと、ちょっと、いや、相当難しい。

さらにアイドルグループのようには見られたくないという。

メジャー志向が強いわけでもないので、変なところでバランスは取れている。


ある程度実績というか、これだけ巧ければソロギターでバックバンドを従えてライブをしてしまえばいいと思う。

それなら売りようがあるのである。


その結果、何年後かに好みの形態でバンドを組めばいい。

そのころには、彼女の実力に応じられるメンバーはいるはずだ。


夢に向かって一直線、というのは好きだから、話しを聞き、アイデアを2~3言うに留め、説教にはならないように努めた。


少し志向を変えてくれれば、いくらでも手伝える人はいる。

視野が狭いといってしまえばそれまでだが、入り口は無数にある。


それはたぶん多くの人がわかっている感覚だと思うが、ではなぜ、目的地に至る道も無数にあると思えないんだろう。


いや、物を買うときには自然とそういう行動を取っている。

興味を持った品物を価格.COMとかで調べる行動がそのひとつだ。

アマゾンで競合他社の商品を並べてみるのもそうだろう。

対象のホームページにも行くし、ブログで評判を調べたりする。


これは買い手の場合。

タレントに対してはファンといったところだろう。


だが、売り手は、スポンサーは、商品の、タレントの価値を狭めていないだろうか。

宣伝方法は多岐に渡っているのに、手を抜いていないだろうか。


多様性を目の前から奪われて(見えないようにしている風潮で)、自分の可能性を狭めてしまう人が多いのだと思えば、ギタリストの子のかたくなさもわからなくはない。

(メジャー志向じゃないという、逆行した部分はあるけれど、中間がない、という意味で)


今のままではダメなんじゃなくて、組み合わせ方がちょっと間違ってるだけなんだと。

あるいは組み合わせ方は無数なんだと、そこにはアーティストにも企業にも気づいて欲しいな。

まあ、今までの実績とかプライドとかあるから、聞く耳をなかなか持ってもらえないんだけどね。


ユーザーは冷めながら気づいてる。

だから、買わない、売れない。


でも、ホントにちょっとしたことで、これは変えられる。


目を見て話せと、言われたでしょう?


と、まとめちゃうとそういうことかな。



蛇足

自分の目で見づらかったんで、ちょっと字を大きくしました(笑)