自分の乳から生きるための糧を与えるのもこれが最後。
さよなら、お乳!

もう

お乳をくわえながらうるうる上目使いの満ち足りた瞳で
見詰められることがなくなる‥

泣き声のくせに満面の笑みで
私のシャツの裾をたくし上げることもなくなる‥

夜中に間違えて兄ちゃんのパジャマをまくり上げ
“乳がない!”と逆切れして泣くこともなくなる‥

電話中、パソコン中、飲酒中。お乳で黙らせることがなくなる‥

なにより
あんなに親子で密着して、時間を共有することが今後あろうか。


なんだか寂しい。
ような。
ありがとね、お乳。




うらうらと暖かい小春日和の昼時に

ご自由にお好っきなだけ眠っていいよ、と言われ

とろけそうな瞼をたゆたわせ

噛みころさなくてよい大あくびをはばかることなくはき出し

脳を睡魔に支配されゆく極上の幸せよ‥



だのに‥
何で赤ちゃんは眠る時、大泣きじゃくりのコンコンチキかねっ?!


顔面の穴と言う穴から体液を垂らしまくり、

壊れたスピーカーのような声をあげて転がりまくり、

添い寝する私にどん詰まって怒り狂い、

パニック・ザ・パニック!!

目をつぶってジッとしてたら、心地よい眠りが訪れようにのぅ。


あまりの形相に笑ってしまったですよ。


お乳を飲んでやっとこやっとこ寝付けたね。

さぁ!お好きなだけ眠ってよいのよ~~♪

見上げるほど背の高いひまわりが

タネを熟してこうべを垂れた朝


毎朝「高い高い!」とはしゃいでいた4歳児は

「下も見たくなったんじゃね。」とはしゃいでいる


いちじく畑から道路にころがり出た青い無花果は

真っ赤な、まるで筋肉のような繊維を見せてつぶれている


ここよりもっと上から湧き出てくる川ではフナが

にごった黄色い腹をときどきひるがえす


小学校の給食室の風よけトタンに開いた穴はリスの形

日に日にふくらんで待ち遠しい枝豆たち


ここが焼け野原だったとは。

思いを巡らせても、再び戻ってはいけない。

ねぇ、総理‥