奈良・阿倍仲麻呂、望郷の歌と…水飲みの鹿たち。 | Japan☆奈良発・Roadsterのブログ

Japan☆奈良発・Roadsterのブログ

奈良に住んでいるデザイナーです。地元、奈良のことや出先でのこと、日々、思いついたことなどを綴っています。


春日大社にあるこの句碑。



天の原 ふりさけ見れば
 春日なる 御蓋の山に いでし月かも



阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)が唐より、日本を思い、

詠んだ句ですね。


阿倍仲麻呂は、広い学識ある人物として知れ渡っていたが、

遣唐使として唐に渡り、

一度、帰国を目指したものの難破し、今のベトナムに漂着し、

九死に一生を得、再び唐に戻ることとなる。


~唐では大学(※)をも卒業する秀才ぶりを発揮し、有能さから

 日本に帰ることを止められるほどだった。~


大学(※):

大学と言っても、現在の大学とは違う



その後は、日本に変える機会もなく客死する。






~毎年2月に行われる、「なら・瑠璃会」で撮った月~

  (2枚目、月の左下に見える光点は木星) 



唐では上位の官位を頂き、生活に苦労はしなかったが、

やはり祖国、日本への思いは常に頭にあり、

かつて見た、平城京から見上げる御蓋山に登る月が、

望郷への風景そのものだったのかもしれません。


そのことが忍ばれる歌です。




とはいえ・・・時期外れの暑さが続くワケで・・・。



あまりの暑さに、鹿も水をごくごく、です。