だんだん店が繁盛して来るといろいろなお客さんが来るようになる。

 

一番多かったのはガールズバーの関係者でオーナーやスタッフ、女の子だった。

 

あとスカウトやってる子やホストも来てた。

 

俺は相変わらずハーブはやらないで店にお客さんがいなくなると店のドアの鍵閉めて覚せい剤ぶち込んでた。

 

店内が薄暗かったので最高に覚せい剤が気持ち良かったなぁ。

 

ハーブのデリバリーもやってたから注文が入ると場所聞いてチャリンコで配達してた。

 

店のドアに只今デリバリー中です。

すぐ戻りますが御用の方は〇〇〇〇までご連絡下さいみたいな看板を店のドアにぶら下げて配達に行ってた。

 

この時はまだ夏の真っ只中。

 

覚せい剤ぶち込んでる状態でチャリンコで配達に行くもんだから汗が尋常じゃない。

 

配達先で「はやいのいってるでしょ!」とか、

 

「冷たいのいってるんじゃないの?」みたいな事は何十回って言われた。

 

その度に「自分汗っかきなんですよ」って言ってたけど誰も信じてなかったと思う笑。

 

ある常連の女の子の自宅に配達に行った時はタオル渡されて汗ふいてって言ってくれた子もいたなぁ。

 

その時飲みかけのビール渡されて飲んでって言われた。

 

ただ俺酒飲めないから断ろうとしたんだけど機嫌を損ねたらヤバいんで無理して飲んだ。

 

配達が自分の自宅方面の時は配達終わると自宅に寄って覚せい剤ぶち込んでた。

 

あまりにも気持ち良すぎて動けなくなってしまってる時、店に来た客からブンブン電話がかかってくるけどどうしても電話に出れない。

 

結局お客さん1時間くらい待たせちゃって店に戻ると店長遅いっすよ~みたいな事が何回もあった笑。

 

ある日ガールズバーのオーナーがプリクラ持って店に来た。

 

そして「お願いがあるんだけど」って言われて、

 

俺が「どうしたんですか?」って聞いたら、

 

その持ってたプリクラ見せられて「この子がハーブ買いに来ても売らないで欲しい。ハーブの吸い過ぎで出勤がだらしなくなって困ってるから」って言って来た。

 

俺としてはよく来てくれるオーナーだし、知り合いも連れて来てくれるから「分かりました」って言ったらオーナーは帰って行った。

 

その日の夜売人が配達の仕事を終えて店の売り上げ金を取りにやって来た。

 

売上金を渡した後ガールズバーのオーナーの話をしたら売人は急に怒り出して「誰にハーブを売ろうがこっちの勝手だ!そんな事する必要ないから」って言って出て行った。

 

こんな事があった数日後やくざ風の男が2人店に来た。

 

1人は明らかにきまってる状態でシャブ中の俺から見ても何の薬物できまってるのか分からないきまり方だった。

 

ずっと俺に対してファイティングポーズを取って「何だこの野郎!」って言ってた。

 

もう1人のやくざ風の男が大麻とは言わないんだけどハワイ産の良い物があるからうちの店で売ってほしいみたいな事を遠回しに言って来る。

 

俺がハーブ以外売らないですからって言ってもなかなか引こうとしない。

 

まぁこんな事くらいで売人に電話するのもいかがなものかと思ってある物を見せた。

 

そしたらそのやくざ風の男の顔が一瞬で引きつって袖をめくって「俺もこれだから」って言って来た。

 

そしてそそくさと店を出て行った。

 

因みにファイティングポーズ男は帰り際もファイティングポーズを取りながら何だこの野郎って言ってた笑。

 

この時も売人が売上金を取りに来た時、事の一部始終を話したら「何で連絡来れなかったの?連絡くれれば何人かそっちに行かせたのに」って言われた。

 

俺からするとどうしても対処出来なければ連絡するんだけど、俺の方で収まるなら別に連絡する必要ないんじゃないかって思ってた。

 

この頃からこの売人の考えと現場に出てお客さんと接客している俺の考えとはだいぶ違うんだなぁと思うようになった。

 

覚せい剤と合法ハーブ⑤に続く