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Ringo naokiのブログ

自由奔放に、何かに囚われることがないように過ごしています。

そっと頑張ってます。

宜しくお願い致します。

なかがき
一気に送れなかったので、分けました。
それだけなのです。

では。


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割愛。

「…………なんか、納得がいかないわ。」
「いや……お嬢のナイスフォローのお陰で捕まえられましたから。」
「そうじゃなくて……まぁ、いいわ。その話は後にしましょう。今はこいつの処分を決めなきゃね。」

二人の目の前には、縄で拘束された幼い少女の姿があった。見た感じ、10歳前後だ。
だがその目には、年相応にはとても見えない殺意が色濃く見えた。

「にしても、まさか人間だとは思いませんでしたよ。」
「そうね。私もだいぶ驚いたわ。」
「今にも殺しそうな勢いだったのに相手が人間の、しかもこんな子どもだと分かった時の変化、すごかったですよ。」
「殺すな!生け捕りにしろ!……って叫んだし、ね。」
「お嬢もあんな剣幕が出せるんですね。流石吸血鬼。」
「あんた私の事だいぶなめてたみたいね……。」
「まぁまぁ。で、どうするんです?」
「……あんた、名前は?」

レミリアが尋ねるが、少女はそっぽを向き、答えようとしない。

「……そう。名前、ないのね。」
「いや、単純に無視されただけだと思いますけど……。」

間。

「うそ……マジで?」
「いや、知りませんよ。本人に聞いたらどうです?」
「いや、無視されるに決まってるじゃない!」

がやがやと口喧嘩をしていると、レミリアの目の前にナイフが現れる。

「お嬢!」

避けようとして後ろに飛び退き、バランスを崩して倒れる。美鈴が慌てて駆け寄る。

「……私は、大丈夫よ。」
「…………いや、おもっきし刺さってますけど。」
「え?」

人間でいう脳天に深々とナイフが刺さっている。

「……あぎゃぁあぁぁああぁあぁ!?」

美鈴が急いでナイフを抜くと、紅い血が飛び散る。

「ひぃぃぃぃぁああああ!!」
「だっ、大丈夫です!?」

わたわたしている二人の少し遠く、少女が様子をうかがっている。

「なっ……何勝ち誇った顔してるのよ。こんなもの……なんともないわ。」
「ッ!?」
「何よ。私が生きてちゃおかしい?」
「お嬢!そんなことより敵を殲滅しなくては!」
「……は?」
「いやだって、お嬢奇襲受けたじゃないですか!どこかに援軍が隠れてるに違いありません!」
「…………。」
「……なんです、その表情は。」
「……美鈴。あなた大事なとこが抜けてるわよね……。」
「どっ、どどどういうことですか!」
「援軍も、こいつの味方もいないわ。全部こいつが犯人。」
「え……えー!?そんなわけないですって!」
「だってまず気配がしないでしょ。てかあんた『気』を操るんでしょ?だったら分かるでしょ。」
「えっ……あ、あぁ。そういえばそうでした。」
「え、なに忘れてたの?もしかして『気を操る(笑)』なの?」
「ぐっ……。お嬢の『運命を操る(苦笑)』よりマシですから!」
「なにおぅ……!?」
「まぁ、そんなことはおいておいて、他にも理由あるんですか?」
「え?……まぁ、時間止められるんだから、あんぐらい一人でできるでしょ、って話。」
「……時間を、止める?」
「えっ……?説明、してなかったっけ?」
「聞いてませんよそんなの!なんでそんな大事なことすぐに教えてくれないんですか!?」
「ぅるっさいわね!てっきり教えたもんだと思ってたし、そもそも分かってると思ってたし!」
「なんですかそれぇ……!勝手に決めつけないでくださいよ!いっつもそう!お嬢はいっつもワガママで、自分勝手で!お嬢様を少しは見習ったらどうです!?」
「だああ!お母様の話を今するな!てか従者の分際で主にたてついてんじゃないわよ!」
「私はお嬢様に使えてるのであってお嬢の従者ってわけじゃないですから!」
「でも今は私の従者でしょ!だったら私のいうこと聞きなさいよ!」
「私はお嬢様のいうことしか聞きません!」
「あー言っちゃった!言っちゃったよこいつ!いいわ!私が館の主になったら、お前なんか門番に逆戻りさせてやる!」
「上等ですよ!やれるものならどうぞご自由に!」
「きぃぃぃぃ!とことん人の神経逆撫でしてくるわね!腹立たしい!」
「お嬢人だったんですか!うわー初耳だなァー!」
「揚げ足とるんじゃないわよ!比喩だし!言葉の綾だし!そのぐらい考えろダメメイド!」
「メイドォ!?私はお嬢のメイドになった事なんてありませんよォ!?」
「やっぱりついてくるわね……!そのぐらいさらっと流せるぐらいになりなさいよ!」
「なんでお嬢の為にそんなことしなきゃいけなんですか!?だからあの紫もや……ノーレッジさんぐらいしか友達出来ないんですよ!」
「紫もやし!?パチュリーの事紫もやしって呼びやがったわね!いいわ!そのなめきった根性叩きなおして私のいうことしか聞けなくしてやる!」
「できるものならどうぞご自由に!」
「くそぅ……!絶対吠え面かかせてやる!」

「……主人の言うことを従者が聞くぐらい、当然だと思いますけど?」

言い合いから物理的な話し合いになろうとしていたとき、少女がふと口を開いた。

「……ほら。ほらほらほらァ!この子だってこう言ってるじゃない!間違ってるのはあんたなのよ!」
「……くっ!にっ、人間の言うことを間に受けるんですか!?」
「人間だろうとなんだろうと、正しい事言ってるんだから良いに決まってるじゃない!」
「納得がいきません……!」
「それにこの子今日から私の専属メイドだし!」

レミリアが少女の肩をつかみながらそう言い切る。

「…………は、はァァ!!?」
「…………え?」

二人は酷くうろたえている。
事の元凶はすごく満足そうである。

「せ、専属メイドォ!?何をトチ狂った事言ってるんです!?」
「もう決めたから!今は何も出来なくても、10年、いや、5年で立派なメイドにしてみせるわ!そうしたらお役御免ね!」
「ぐぬぬぬ……。お嬢様が許すとは思いませんよ……!」
「別にいいもーん。もう決めたことだし!」

胸を張って言い切るレミリアに言い合いする気をなくしたのか、美鈴が深いため息を吐いた。

「えっ……メイド?」
「そうよ。明日、いや、今日から早速メイドの仕事覚えてもらうから。」
「…………。」
「別にとって食おうってわけじゃないから安心しなさい。余計な気さえ起こさなければ衣食住には困らせないわ。」
「……できるわけ、ないでしょ。」

その声は酷く冷たい気がしたが、どこか悲しげな雰囲気も出していた。

「……どうして両親の仇の世話をしなきゃいけないのよ。」
「…………。」
「そもそもなんなのよさっきから……!こっちは命がけで殺しにきてるのに、さっきからふざけてばかりで……!」
「……そう。」
「『そう』じゃないわよ……。ホントやってらんない……。」
「……私のメイド、嫌かしら?」
「ちょっ、こんな時に言うセリフですか……!?」
「美鈴。少し黙ってなさい。」
「……はい。」

レミリアから先程までのおちゃらけた空気は消えていた。
むしろその姿は、『気品溢れる』、や『カリスマ』という言葉が相応しいものだった。

「もう一度聞くわ。私のメイドは嫌?」
「……答えるまでもないわ。」
「それは、私が親の仇だから?」
「…………。」
「そもそも私を殺そうとしたのは、本当に両親の仇打ちのためなの?」
「……ッ!な、何が言いたいの!?」

「あなた、人殺しを楽しんでたんじゃない?」
「……!?」


次回、最終回ッ!
(やってみたかっただけ)