『終戦の翼』の次に、ちょっと趣向を変えて制作したのが、米軍側が行った待ち伏せしての山本五十六聯合艦隊司令長官の『暗殺(ヴェン・ジェエンス作戦』とも言える海軍甲事件を取り扱った『山本長官機を撃墜せよ』です。

こちらは、前半が米軍視点、後半は山本長官機の護衛に就いた6機の零戦搭乗員側の視点となっております。

前半の米軍側視点では、山本長官機をの一番機を撃墜したとされるトーマス・ランフィア大尉、宇垣纏参謀長等が乗った二番機を撃墜したとされるレックス・バーバー中尉等が登場します。

後半の日本軍側の視点では、護衛機の一機の柳谷謙治飛曹長が主に登場します。



護衛の6機の零戦は、山本長官機が撃墜されてしまった後、ブーゲンビル島のブイン基地を経由し全機ラバウルに帰還しているのですが、劇中のとおりに米軍側では2機も3機も零戦を撃墜したと報告しています。
日本軍側の戦果が甚だ過大であるとよく言われますが、連合軍側、特に米軍の戦果もかなり過大であったと言えます。
例えば…1942年の5月7〜8日に行われた珊瑚海海戦では、米軍は22機の零戦を空戦で撃墜したと主張していますが、実際には1機が被撃墜となっただけで、1945年1月17日のラバウルでの空戦では、32機の零戦を撃墜したと米軍側は主張していますが、実際には1機も撃墜されておらず、8機が被弾損傷したのみだったりします。
まぁ、日本軍側も似た様なものなので、双方共、誤認も含めて戦果が正確ではないのはお互い様ですね。

さて…この『山本長官機を撃墜せよ』は、全4話構成となっております。