香りの考察 | Liber Kukulcan

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いつの間にかZektbach考察が主になっちゃってたブログ

過去の考察をお読みになる際には
更新された日付に基づいて書いているのでご注意を

はい、今日は趣を変えて匂いの考察
インフルエンザでぶっ倒れてますが
ぶっ倒れたノリで参りたいと思います

ルイズ!ルイズ!ルイズ!ルイズぅぅううう わぁああああああああああああああああああ ああああん!!!
・・・という魂の咆哮でお馴染みのコピペで
ゼクトキャラクンカクンカしたらどんな匂いやねん!と思ったわけでwww

なら、この匂いを探せばいいんじゃないか?

というわけで、ネタを大真面目にとらえて
紳士、淑女の皆さま方を至福へと昇華させて見ようじゃありませんか!

今回は女性キャラのシャムシールとマタン、アンネースがどんな香りを醸し出しているかというのをまとめてみました


なお、これを読んで
王国騎士団団長が自ら出陣して、刃を向けられたり
色欲の罪が高まって罪狩りの業火に焼かれたり
アリアテラリア最強の剣舞にうっとりしながら首を跳ねられたりする危険があります

万が一このような被害が起きようとも、
こちらでは一切合切関知致しませんので、
各々自己責任でお願い致します


さて、まずはシャムシールの香りから
これはゼクトバッハ叙事詩にあります
第1章 第1節 第2話『疾風迅雷』より抜粋です


ドロア要塞中央砦の最上階はサンダルウッドとイランイランが混ざったような芳しい香りが広 がっていた。
香煙はどうやら奥の部屋から流れているようであり、香りにのって木製の撥弦楽器をつまびく音色も響いていた。
幽玄でけだるい何とも言えないその音色が、官能的で甘い香りとともに何とも不思議な空間を作っていた。

とあります
今回はドロア要塞に立ち込める香りについてです

まずはイランイランについて
イランイラン(ylang ylang)は花から取れる香りです
オリエンタルでエキゾチックな甘~い匂いです
一滴でも強い香りですので、好き嫌いが分かれるかと思います
(ちなみに私は苦手です)
原産国のインドネシアではイランイランは
新婚さんのベットの周りにイランイランの花をまく風習があるそうです


一方、サンダルウッド(sandalwood)は
優しい甘さが立ち込めます
例えるならcrimmさんのような清楚で爽やかさがある甘さです

サンダルウッドは白檀(びゃくだん)とも呼ばれ、日本でも有名な香木です
仏教では仏像や数珠を白檀で使われています
また、扇子の骨組みを白檀にして良い香りを漂わせたり
線香に混ぜてあったりするので
どこか嗅いだような香りなのかもしれません


さて、このイランイランとサンダルウッドの組合せについて
イランイランは香りが強く残りやすいので、
サンダルウッドの柔らかさでフォローするように調合しています

調べてみた所、
イランイランが1、サンダルウッドが2
または、イランイランが2、サンダルウッドが3
という割合がです

この2つは有名な香りで、比較的入手しやすいものです
エッセンシャルオイル1本につき1000円強なので
2本で3000円ぐらいに収まるかと思います

総じて、イランイランで敗戦寸前の不安を払拭して
サンダルウッドで心穏やかにさせる意図があったと思います

また、イランイラン、サンダルウッド共に官能的な香りを立ち込めますね
言い換えれば、リアル惚れ薬の組合せでもあります
(この組合せを知っているZektbach殿が
すけべですねぇと思ったのはいうまでもありませんwww)
男性だらけのノイグラード軍が指揮官の部屋に入ったら
エロ気むんむんで戦意損失をして
味方はうっほ~いと鼻の下を伸ばしてやる気出す
いわゆる「お色気の術」ですねwww
女であるシャムシールからこそできる小技です


次にアンネースの場合
フランキンセンスというものが近いかと思います
フランキンセンス(frankincense)は昔のイタリア語で「本物の香り」「質の高い薫香」という意味があります
(frankで真正の、自然の、
incenseで香り)

フランキセンスは樹からとれる
白い液が
黄褐色の半透明になって固まった樹脂です
これを燃やして香りを出します

日本では「乳香(にゅうこう)」として昔から知られていました
はるか遠くレバノンより運ばれてくる間に、
表面が白く粉が吹いたようになるので、乳香と呼ばれるようになったという説があります
(他にも固まった樹脂の大きさが女性の乳首ぐらいの大きさになるからなど諸説あります)

香りはみかんやレモンといった柑橘類ともまた違う爽やかさがあります


古来からこのフランキンセンスは使われていた香りで
エジプトのパピルス紙でできた古文書や
ギリシャ、ローマで書かれた宗教書にも度々登場する香りです

キリスト教の新約聖書では
東方の3博士がユダヤの王となるとお告げを受けた幼きイエスキリストに
黄金、ミルラ、そしてフランキンセンスを捧げました
黄金は富と権力に通じて、王権と威光となり
キリストが諸国の王になることを表しています
ミルラは薬で、死者に塗る防腐剤として使われていたので、
必ず一度は死んで再びこの世にも戻るというキリスト復活の暗示
そしてフランキンセンスは
火をつけて煙が天に登るお香ということで
神への捧げ物と祈りを表しています

カトリックのキリスト教では、今でもこのフランキンセンスを使って身を清めているそうです
ローマ法王がこのフランキンセンスを焚くランプを振り、場や人を清めている写真もあります


アンネースは常日頃からずっと神に仕えている身ですので、
このフランキンセンスを焚きながら、祈りを捧げていたと考えられます
教会を連想できる香りは、アンネースを遠く天使を思わせたのかもしれません


最後にマタンの香りについて
これは宮廷貴族と香水の関係からいきたいと思います

ハンガリーウォーターがいつ作られたかの詳細は分かっておりませんが
こんな伝説が残っています


時は遡ること1370年頃、ハンガリーにエリザベートというお妃様がいました
その当時御年70歳近くと一国を治めていたスーパーおばあちゃんでしたが
歳ながら腰のリュウマチに悩まされ
鏡越しに見るしわくちゃな顔に絶句していたそうです

そんなある日とある人からハンガリーウォーターを献上されました
王妃がこのハーブをふんだんに使ったハンガリーウォーターで、
顔を洗ったり、お風呂の入浴剤として使ったところ
リューマチの痛みはすっかり飛んでしまいました
また、日ごとに美貌が元に戻り、
当時20代のポーランドの若き国王に求婚されたそうな
この伝説からハンガリーウォーターは「若返りの水」とも呼ばれるようになりましたとさ

さて、ハンガリーウォーターの作り方について
その当時の原本が失われており、
各々にレシピが受け継いだらしくかなりばらつきがあります
調べたい所
・ハーブをアルコールに浸けて抽出する
・ローズマリーが使われている
というのは共通しています

ローズマリーはポピュラーな薬草で
1つの茎でもわさわさ生えることから古くから親しみられています
化学的には強い抗酸化力をもちます
肌に若々しさを与えるのは先程の逸話にある通りですね
その香りは記憶力を高める効果があります
シェイクスピアのハムレットには
「これがローズマリー、ものを忘れないようにするお花よ。
ねえ、愛しい方。
お忘れにならないでね」
というセリフがあります


さて、マタンにはハンガリーウォーターを調合出来る人がいます
それは王国騎士団団長のファロ
彼は騎士でありながら花や薬草等自然学への高い知識を持ちます
ハンガリーウォーターはローズマリーを始めとするたくさんのハーブのエキスを抽出したものです
薬草の知識があり、マタンの身近にいるファロが調合してすっと渡すことも可能ではないでしょうか?
もしかしたら、ファロはダリアの花とともに、香りも捧げていたのかもしれません


というわけで今回はここまで
再現できることを重きをおきましたので、
全て再現はできます

難易度としてはフランキンセンス一種類でできるアンネが一番簡単です
初めてアロマテラピーをやる人はアンネの香りからやってみるといいと思います

次に二種類のエキスを調合しているシャムの香り
余裕がある方はジャスミンを加えるとさらに良くなります
(イランイラン1:サンダルウッド2:ジャスミン3)

マタンのものが一番手間と時間がかかります
乾燥ハーブをアルコールにつけていち早く使うのに一ヶ月
エキスを抽出した精油も調合したものを2、3日待って使うほうがよいとされます
ハーブをたんまり使っているので香りも上品なものになります

皆さん、香りからオノレコスモってみては如何でしょうか?