ブラジャスの双子の片割れ、ノクスの魔剣『ティルヴィング』は元は北欧神話からきているというのは前の聖剣のまとめにて書いたと思いますが、その剣の魔力に取り付かれた人々がどのようになったかまでは書いていませんでした。
その剣の持ち主の経歴が解りましたのでここに書きます。
まずはティルヴィングを創らせたスウァフルラーメ。
彼は願いどおりに連戦連勝でウハウハだったようですが、ヴァイキング(いわゆる海賊であって、食べ放題とかHELL16の曲とか関係ない)のアリングリムの手によって殺され、そしてティルヴィングを奪われてしまったそうな。
その次の持ち主はスウァフルラーメから奪ったアリングリムの息子、アンガンチュルの手に渡りました。
しかし、彼も暴虐武人の行為を尽くした挙句に、とあるお姫様のゴタゴタで相打ちに。
それから暫らくはティルヴィングは彼の墓にずっと眠っていたようです。
そして月日は流れ、復讐に燃えていたアンガンチュルの娘のヘルヴォールが墓を暴き、その時に父の霊からティルヴィングを渡されました。
彼女がヴァイキングをしていたときにはティルヴィングは何も悪さをせずに、無事に隠居生活を送れたそうです。
そしてヘルヴォールの息子、ヘイズレクの手に渡ったことからまたティルヴィングは暴れだす。
彼はほんの些細な悪戯から家から追い出されてしまいます。
不憫に思ったのかどうかよくわかりませんが母からこの魔剣を渡され、地位も名誉もぐんぐん上がっていきました。
しかし彼の兄を皮切りにどんどんと親しい間柄の人間を殺していきました。
その時には神の長であるオーディンも傷付けられてたりもして、酷い暴れようだったようです。
しまいには彼自身この剣によって命を奪われた・・・で大体のお話はおしまい。
これから見てティルヴィングは魔力は男に反応するようです。
最初のドヴァーリンが掛けた呪いの部分からだと思われます。
横柄さが神様にも刃を向けるほどの魔力を生み出したように思えてないません。
後日、ヘイズレクの息子で、最終的に剣の持ち主になったアンガンチュル(王から奪っていった人ではないので注意)はこう語っています。
「我らの上には不幸がある」と・・・
最後にちょこっと気になったことを一つ
個人的に気になったのは例外的に助かった、ヘルヴォール。
彼女はヴァイキングでしたが男装をしていたそうです。
・・・マタンがノクスに成り代わればいいのに。
・・・ノクスとマタンが入れ替わってさえすればティルヴィングは力を発揮せずにいたのに
って思ってしまう一文でした。
参考文献
図解北欧神話 ISBN978-4-7753-0543-0