![映画と本と古町散策日記](https://stat.ameba.jp/user_images/20120720/16/na2mono/cc/ae/j/t02200135_0800049112089155891.jpg?caw=800)
暑いですね。
ここは、アメリカ人 Alex Arthur Kerrーアレックス・カー氏の庵
『篪庵』chiioriの近くの徳島の山奥 祖谷の風景です。
彼に桃源郷と言わしめる日本の美しい土地です。
彼の著書、「美しき日本の残像」に感銘を受けていた私は
一度、ここを訪れたいと願い
車でひたすら走って、この別天地へたどり着きました。
ニュージーランドの高校生を2人乗せて、自宅から半日がかり
お客さんを山道でぐったりさせてしまいましたが
おかまいなしに、走らせてしまいました。
![映画と本と古町散策日記](https://stat.ameba.jp/user_images/20120720/23/na2mono/fa/9d/j/t02200141_0748047812089909185.jpg?caw=800)
夏休みを利用して10日ほどの予定で日本にやって来た彼ら
東京 スカイツリー、ディズニーランド、 京都 金閣寺 清水寺
広島 原爆ドームと定番の日本を観光して来た彼らに
日本の原風景を見せておきたかったから
というのは口実かな、一度自分自身で 見ておきたかった。
少しタイミングを逃すと、日本の景色は
コンクリートや新建材むき出しの退屈で、みすぼらしい
風景に変貌することは
よくある事、
我が故郷
京都も
風情のない住宅や町並みが増え、日本のどこにでもある町並みに変貌し続けています。
多くのお寺自体が道を見失っているような
ベクトルを勘違いした観光改修がなされているのですから・・・
こんなに簡単に、新建材に国全体が覆われるなんて
日頃から いにしえの職人や材料の風格に変わる新建材などあり得ないと
感じている私には、悪夢のようです。侘び寂びなど風前の灯火です/
県外や海外のお客を連れて行きたい京都が、どんどん少なくなって来ました。
リサーチ無しに、数年ぶりにお気に入りの
いい具合に寂れたお寺へ案内したら、
あまりに真新しくでたらめに改修されていて
冷や汗をかく事も少なくありません。
美しき日本の残像 (朝日文庫)/朝日新聞社
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F510QJA43QAL._SL160_.jpg)
¥714
Amazon.co.jp
日本の里山の暮らし、自然に魅せられる海外の文化人が時々現れる。
古くは、黒姫に居を構える Clive Williams NicolーC・W・ニコル
最近では、NHKで放送されている 『猫のしっぽ カエルの手』の
Venetia Stanley-Smith ベニシア・スタンリー・スミス
そして彼 アレックス。
彼の著書は、日本人が自然について無頓着で
この美しき風景が、防災の名の下にコンクリートで覆われていく姿を
後に「犬と鬼」という言葉で表現した。
もし絵を描いてと言われたら
犬よりも鬼の方が、簡単。
そう感じる人の方が多いのでしょう。
それと日本の風景と何が関係あるのかって?
それは、ぜひ 一読を^^。」
身近なものについて
現代の日本人の無頓着ぶりを表現しています。
そして、海外の人に言われると
自国文化、時代遅れの様な暮らしの良さや
現代社会のついての批判も
素直に耳に入って来る日本人が多い事も
日本人の特徴かもしれません。
祖谷を訪れてみて
日本の三大秘境と呼ばれるこの地にたどり着くまでの道は
まさしく『犬と鬼』
彼のホームページにもあるように
ギリギリのタイミングで
彼の手に渡ったように思います。
素晴らしい景観を、観光客の駐車場確保のために
切り崩しているのを見た時の落胆と怒りさえ覚えましたが
そこから篪庵は、まだ山道を一時間
かろうじて、浅はかな思想からは逃れて
存在しているようで
ホッと胸をなで下ろした旅になりました。
ほんとセーフと言った感じ。
5年後は・・・、
恐ろしくて来られないかも・・・。
みなさん、訪れるなら
今ですよ~!
観光用に作られた、針簿手の景色や建物など
価値がないものだと、早く気付いて。
そう願わずにはいられない。
![$映画と本と古町散策日記-my dog](https://stat.ameba.jp/user_images/20120722/09/na2mono/25/e7/j/t02200165_0800060012092067035.jpg?caw=800)