『クレーの絵本』

パウル・クレー(絵)

谷川俊太郎(詩)

講談社

2005年2月10日 第21刷


パウル・クレーの絵が好きです。

だからといって、たくさん

観ているわけでもなく

いつからなのか、何がきっかけだったのか

それさえ覚えていません。


ただ、あの淡くて優しい色合いや

独特のモチーフを組み合わせた感じが

いいなと思っていて。


図書館に谷川俊太郎さんとコラボした

詩集を見つけて、取り寄せてみたら

かわいい表紙。


私の中でパウル・クレーは







あとがきによれば、

谷川俊太郎さんは

クレーの絵にうながされて

詩を書いてきたのだそう。

「言葉で彼の絵をなぞることは

出来ないと私たちは思う。

クレーは言葉よりもっと奥深くを

見つめている。」

それでも詩を書いたのは

「クレーの絵は私たちから具体的な

言葉を吐き出す力をもっている」から。


詩人は絵を観て

これほど深く感じることや

広く想像することができるのだと

思いました。


解説や説明とは違う

この絵の世界に続く一枚の地図



 『 線 』

 

 おのずから

 線は繁茂し

 無をさえぎった


 文字はほどけ

 その意味するところの

 ものに帰る


 緯度はほどけ

 新しいフローラが

 世界をおおう

 

 けれどほどいても

 ほどいても魂は

 もつれたまま…



姉妹篇もあるようなので

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