ぽつりぼつりの投稿で、やっと

101回目。

今日はずっと大切にしていきたい一冊を。




きんいろきつねのきんたちゃん

かこさとし・さく

ブッキング


Rico the Cactusさんに

教えていただいた本。


山のはらっぱで、たくさんのともだちと

遊ぶきんた。でもきんたには、おとうさんも

おかあさんもいません。

山の動物たちから、おかあさんがやさしくて

きんいろの毛がとてもきれいだったこと

おにいちゃんは元気でやんちゃで食いしん坊

だったこと

おとうさんは強くて勇気があったことを

聞きます。


春になると見たこともない大きな猛獣が

暴れ回り、山のはらっぱは掘り返され

きんたは人間に捕まってしまいます。


大きなお屋敷で飼われることになった

きんたはある日…


家族や友だち、居場所を失ったきんたの

悲しみがひしひしと伝わってきます。

最後の場面はあまりにも切なく

もうきんたに、謝りたい…


家族が死にそうになると泣きわめくのに、

平気で動物を殺す人間たち。

絵本の中の人間の顔には

卑しさと傲慢さが描かれています。

それはもう見ているだけで腹立たしいほど。


作者のかこさとしさんは以前のテレビ番組で

こう話されていました。

『私は戦争をしてしまったことを

子どもたちに謝りたい。そして大人の

いうことなんか聞かないで、自分の頭で

考えることの大切さを伝えたい』

穏やかな口調ではありましたが、

強い想いが込められていました。


この絵本を読んで、子どもたちは何を

思うのだろう。

読み継いでほしい一冊なのに、

なぜか絶版なんです。

図書館で見かけましたら、ぜひ。

くれぐれも人前で読まないで下さいね。


素晴らしい本を紹介してくださった

Ricoさんに感謝です。