この本はT i t l eいう本屋さんの

 店主、辻山良雄さんが書かれた本です。


 
 著者は日々、入荷する新刊に触れるうちに
 「光って見える本」がわかるようになった
 そうです。そういう本は初めて見たとき
 でも「ずっとこの本を待っていた」という
 気持ちにさせるとか。

 この本には思わず手にしたくなるような
 存在感のある本が、四季に合わせて
 365冊紹介されています。

 ジャンルは幅広く、文学から社会学、科学
 アートや漫画など。もちろん子どもの
 ための本も。

 そして10行ほどの紹介文が、ぜひ読み
 たいと思わせます。

 読むだけでワクワクした、こちらの文。
 
「バーニー・クラウスは、熱帯雨林、
 氷河、アリのコロニーなど、全世界で聞く
 ことのできる音を収集してきた。そこでは
 風、雨、大地の動く音が、動物、植物の
 発する音に影響を及ぼし、地球全体の音
 風景を作り上げていた。
 都会のノイズをくぐり抜けた先にある、
 自然が本来持っている調和した音楽は、
 複雑で生命感にあふれている。五感を
 澄ませて、読んでほしい本。

 『野生のオーケストラが聴こえるサウンド
 スケープ生態学と音楽の起源』
           バーニー・クラウス

 生態学なんて、読んだことはありませんし
 この題名で手に取ることは考えられない😅
 でも、この紹介文を読むと、パラパラと
 でも、めくってみようかなと。
 
 普段馴染みのないジャンルは、何を読んで
 いいのかわからないことも多い。
 そんなときに、この本はそっとアドバイス
 してくれます。むしろ読む気もないのに
 読んでみようと思わせる😅
 普段読んでいる文学や随筆、言葉に
 ついての本も多く紹介されているので、
 また読みたい本が増えました。
 
「ここで紹介した本で、気になる本が
 あれば買って読んでみてください。本は
 読まれることで、はじめて本になります。
 そして、その本を自分の本棚に並べて
 おくことは、その中に書かれている世界が
 いつでも自分の手の届くところにあると
 いうことです。普段からそうした一つ一つ
 の世界と通じあっていれば、その人は
 いくつもの目で世界を見ることができる
 ようになるでしょう。何かを見たときに、
 より深くそれを理解できるようになると
 思います」
 
 このポケットサイズの小さな本は
 いつでも本を眺められる私の本棚と
 なりました。