孤児院で育った母、貧乏画家の父の元に
 産まれた、エンデ。
 世界恐慌、戦争の中で育つ。
 31歳で児童作家デビューし
 1973年に「モモ」出版。

 モモとは、ほぼ同い年なんですよね…
 その頃に書かれた小説が、ずっと人気で
 読み続けられるって、すごいですよね。
 私も子どもも大好きです照れ

 作家としてだけでなく、思想家でもあった
 エンデが鳴らした経済や社会に対する
 警鐘は、今の時代を
 生きる私たちにも向けられています。

 お金についても、エンデは
 「もう一度貨幣を実際になされた仕事や
 ものに対応する価値として、位置づける
 べき」としています。
 これは格差問題にも繋がる話です。
 コロナ禍でも、必要とされる仕事の
 多くは低賃金です。どうにか
 ならないのでしょうかねチュー

 この本の中で、エッセイを寄せている
 哲学者の青山拓央さんが、
 「大人になるということは、灰色の男
 たちを、たんなる悪と見なせなくなる
 ということかもしれない」
 「私たち人間はみな、モモの時間と
 灰色の男たちの時間との間にいる」
 と書かれていて。

 善悪の二項対立で考えてしまいがち 
 ですが、灰色の男たちも私たちの
 生活に少しは必要ということ
 なのでしょう。(だから灰色?)

 本には、エンデのお墓の写真も
 ありました。森の中にあり、本を開いた
 形の墓碑。お馴染みのカシオぺイア
 (背中には恐れるなの文字)もいます。
 エンデらしくファンタジーの世界が
 広がっていましたおねがい
 
 この本はエンデの入門書となっています。
 作家の生い立ちを知ることで、また
 作品の読み方が変わってきますよね。
 また「モモ」を読んでみたいと思います。
 新しい気づきを期待しながら。