「もうステロイドを使わなくても苦しくありません。」

爽やかな笑顔です。



彼女は40年間以上もステロイドを塗っていました。

それがステロイドを辞めて5ヶ月を過ぎましたが、

漢方薬でコントロール出来ています。



リバウンドの全身紅皮症のつらい時期がありました。

「もうあのようなひどい状態は経験したくないです。」



すっかりと真っ赤な炎症はとれ、

グジュグジュな滲出液もでなくなり、

かゆくてかゆくて眠れない状態もなくなりました。



同僚達からも随分良くなったと言われています。

皮膚のゴワゴワで「象の皮膚の状態」もだいぶ軟らかくなりました。

少しずつ地肌が見えて白くなってきています。



でもまた治療の半分が過ぎている状態です。

これからは皮膚を軟らかくして弾力をつけ、

皮膚の抵抗力を強めていきます。



「先生、今までチョコを食べて大丈夫だったのが、かゆくなりました。」

「今までチョコが大丈夫だったのはどうしてなのだろうね。」

ボクは考えていました。



そうしたらほほえんで、

「だってずっとステロイドの強いものを塗っていたので、反応しなかったんですよ。

今はステロイドを完全にやめたから、その反応が出たみたい。」



「なるほど。ようやく自然な反応になったんだね。」



「今は悪いものを食べてかゆみが出るのがわかりました。もうそれは食べないようにします。でもそのような反応がかえってステロイドが離脱出来たようで、ちょっとうれしかったりもするんです。」



「そうですね。自分の力でその反応を治す事ができ始めているんですね。でもね、体調が悪い時は絶対に控えてくださいね。」



「自分がステロイドをやめる事ができるなんて本当にうれしいです。」



「これからクリスマスや年末年始の飲み会、正月の御馳走など誘惑がいっぱいあるので、気を付けてくださいね。」





彼女の爽やかな笑顔が印象的です。

まだ完全ではないですが、彼女に希望を与える事ができました。

来年は彼女にとって素晴らしい年になるでしょう。

いや、そうなるようにボクも努力を怠らないようにしたいと思います。