凜お嬢様が先週の21日(木)と22日(金)の2日間続けて嘔吐。
凜お嬢様は、ただでさえ早食いで食後すぐの嘔吐は珍しくない。
それについては「心配のない嘔吐」ということもあり、もう慣れてしまって、吐いても「またかー」くらいに思っていたが、今回は、それぞれ1日1回ずつだけど、食後6時間も経ってから未消化のフードを吐いたので、これはいつもと違うと感じ、B動物病院へ連れて行った。
凜お嬢様がよく吐くので、かかりつけのB動物病院では「餌やおやつは極力変更しないように」という指導を受けていて、それでもたまに吐いたりしていたが、さすがに食後6時間はちょっと普通じゃない。
B動物病院は2院目の動物病院で、通院を始めてから1年ほどである。
以前、かかりつけ医にしていたA動物病院から、このB動物病院に変更したきっかけは3つある。
ひとつは単純に距離が近いから。
猫は臆病でストレスを感じやすいので、長距離移動が苦手。
車の振動やエンジン音にも怯えるので、例え2~3分の違いであってもできる限り近くの動物病院のほうが、こちらも運転中のプレッシャーが軽減される。
移動中、ずっと大声で鳴かれると、運転してる方も気が気ではないのだ。
かといって静かでもそれはそれで心配になる(ぐったりしてるんじゃないか、とか)
そして、もうひとつは待ち時間と24時間診察の標榜。
動物病院はどこも診察が長いので、どうしても待たされることは仕方がないのだが、だいたいの動物病院は医師がひとりで診察してることが多いにも関わらず、A動物病院は獣医の数も2~3人いるし、犬と猫で診察室が分かれてるし、どうみてもそんなに待っている人たちがいないにも関わらず、予約もできないので、1~2時間はザラに待つのだ。
先が読めない待ち時間は拷問に近い。
しかもペット同伴だと、迂闊に外で時間も潰せない。
A動物病院にした理由は24時間診療を謳っていたからなのだが、確かに人間でも夜間救急は診察代が夜間料金になっていて若干高いのは理解しているが、動物病院の100%実費だとちょっと身構えるほど高い。
そのときは引き取った当日のワクチン接種によるアレルギー反応の処置だったので、まだペット保険にも加入しておらず(そもそもワクチンはペット保険が使えないし)、緊急も要するので迷ってる暇もなく、結局3~4万円近い出費だった。
動物病院側も人件費がかさむが故の金額なんだろうし、そんなに気軽(?)に使えないなら、24時間診療可というよりは、夜間救急対応可、みたいなイメージのほうが近いと思うので、万が一には安心だけど、老描でもないし、どうしてもA動物病院にかかってないと夜間診てくれないということもなさそうなので、かかりつけでなく緊急用としての押さえでいいかなと思うようになった。
最後が一番の決め手なのだが、対応が事務的。
凜お嬢様とおもちゃで遊んでいて、虫の羽を模したプラスチックの薄い部分が誤って目に当たってしまい、その直後から半目のようになったので、慌てて連れて行ったのだが、目に少し傷がついてしまってるとのことで目薬を処方された。
しかし、凜お嬢様は目薬を異様に嫌がり、なかなか大人しく目薬をさしてくれない。
しかも、1日4~5回もさすように言われて、とてもじゃないが指示通りにできない。
困り果てて、再度、A動物病院に相談したのだが「それでも頑張ってさしてください」の一点張り。
確かに薬をきちんと使わないと治らないので、それは仕方がないとは思うのだが、もう少しさし方のアドバイスとか、別の方法の提案とかないのか。
で、セカンドオピニオンを受けることにしたのが、B動物病院だった。
近いし、評判もいいし、診察予約もできるし・・・ってことで連れて行ったら「目の傷は軽いものであれば、何もしなくても治りますよ。すでにもう傷は見当たらないです」と言ってくれ、目薬の悩みから解放された。
以降、B動物病院をかかりつけとして通院することにしたのだが・・・。
B動物病院の獣医は、ちょいちょい処置を忘れる。
こちらが目の前で「爪切りもお願いできますか?」って言ってるのだが、凜お嬢様の爪を切って診察した後に、茜お嬢様を診ると、すっかり爪切りを忘れられていて、もう一回「診察終わってからでいいので爪切りを・・・」と言っても、やっぱり忘れて終わられる。
大したことではないのだろうし、爪切りみたいなどうでもいい処置(?)をいちいち気にしてられないのだろうけど、爪も割と噛んでガジガジにしてしまってると赤くなってたり、ちょっと出血してたりも稀にあるので、病気へ連れて行くときは爪のチェックも兼ねて爪切りをお願いしてるんだけど、目の前で言ってるにも関わらず、忘れちゃうっていうのが、どうなのかなーと思っていた。
で、冒頭の話に戻る。
猫はとにかく外出が嫌いなので、病気になっても動物病院に連れて行くことそのものがストレスになり、余計に悪化するケースも珍しくない。
本来は往診が理想なのだが、それをしてくれる動物病院の地域は限られるし、やはり往診だと十分な設備がないのが一番のデメリットだ。
なので、どうしても近場の動物病院に連れて行くしかないのだが、できればそういう背景を鑑みて、受診の回数はできるだけ少なくしたい。
凜お嬢様も、診察台の上で怖さのあまり、かなり震えている。
で、熱を測って、触診をして、口の中も診てくれたのだが異常なし。
B動物病院の獣医は「見た感じ、異常がないので、まずは対症療法として吐き気止めを処方することになるかと思います。念のためこの場でも点滴と制吐剤を注入するので、それで様子を見て、もしまた吐くようなら次は血液検査とエコーをしましょう」と言い、そのように処置をされて帰宅した。
もらった薬を見ると「ガスター10mg」。
ガスター?
ガスターって人間にも処方する胃酸の分泌を抑制する薬じゃないのか?
”なんでこれが制吐剤になるんだ?” と思ったら、どうやら吐いて胃が荒れている状態を緩和するために胃酸を抑制する薬を出しているらしい。
だったら、そう説明してくれないと腑に落ちないし、これって制吐剤ではないので、「吐き気止めを処方しますね」は違うよな。
しかも、ガスターのような H2受容体遮断薬 って人間に処方しても副作用として ”認知機能が低下し、「無気力感」や「せん妄」「錯乱」「意識障害」「うつ状態」を引き起こすおそれがある” って言われてるのに、これを猫に飲ませるのか?
と、不信感が沸々と湧いてきて、結局、ガスターは飲ませなかった。
点滴と一緒に打ってくれた薬は正真正銘、制吐剤(セレニア)だったので、それが効いていたせいか、23日(土)は何事もなく過ごせていた。
しかし、24日の日曜日、やっぱり嘔吐してしまい、しかも、よほど気持ち悪かったのか、普段では見られない涎を大量にまき散らしながら、部屋中を駆けずり回り、壁や階段など、あちこちに唾のしぶきをとばしてくれた
仕方がないので、また動物病院に連れて行くことにしたのだが、生憎、B動物病院は日曜午後休診。
それに「嘔吐剤を処方する」と言われて胃酸抑制剤を処方される件に関して、それはそれで説明がないB動物病院にもちょっと連れて行く気になれず、新しいC動物病院に電話して連れて行くことにした。
結果・・・
C動物病院にはすべて事情と症状を伝え、血液検査とエコーをお願いしたところ「嘔吐のせいで少し脱水症状がみられること」「胃腸の動きが悪く、特に腸が動いていないせいで、本来スムーズに食べ物が移動するはずが、胃の中で停滞していて、いわゆる胃もたれ状態にあること」が確認された。
本来なら、消化酵素剤が適応なのに、胃酸抑制したらもっと症状悪化するんじゃね?
言われてみれば、吐くのはいつも「未消化のフード」なんだから、明らかに消化不良起こしてると考えるのが妥当だよなぁ…。
で、薬は「プリンペラン」を処方され、餌もしばらく療養食であるロイヤルカナンの消化器サポートに変えるようアドバイスされた。
プリンペランはネットの情報によると、猫の場合は過剰投与をすると副作用で全身の痙攣を起こすことがあるらしいのだが、体重をきちんと測って適量を飲ませれば、そういう心配もないようだ。
脱水に関しては、口から飲めるなら、そのほうがいいので、通常の食事のほか、水分多めの液状フードを与えるように言われた。
専門家からすれば、嘔吐があるときの薬の処方としてはガスターが第一選択になるのかも知れないし、血液検査やエコーにかかるストレスを考えて一度に検査しなかったのかも知れないが、猫にとっては通院がすでにストレスなわけで、何回も連れて行くほうがお嬢様たちにとっては負荷が高いし、飼い主にとっても、一度で原因が見つかったほうが有難い。
検査や処置で猫にストレスを与えるデメリットと、正しい診断をすることで一度の通院と早期の症状改善のメリットを天秤にかけたとき、どちらが得られる利益が高いかを考えたら、私は後者だと思う。
検査費用もそれなりにかかるので、まずは思いつく処置で様子をみる、というのは妥当な判断なのかも知れないが、患者によっても希望する治療や考え方が異なると思うので、そこは「その場で検査するか、様子を見ながらまずは対症療法で治療するか」どちらがいいかを患者にも選ばせて欲しいよね。
そういう点でもC動物病院は「血液検査も2種類ありますが」と言って2つの選択肢を与えてくれたので、こちらもその場ですぐに結果を知れて安心できた。
しかも、費用については、A動物病院もB動物病院も、加入してるペット保険で窓口精算できるにも関わらず、何もアナウンスしてくれなかったが、C動物病院は受付時に「ペット保険に加入されていれば、保険会社によって窓口で一緒に精算できますよ」と親切に教えてくれたので、2万円かかるところ、4千円で済んだ。
これも大きい。
ペット保険はあとから請求もできるけど、やっぱり手続きが面倒だし、数千円から1~2万円程度なら「ま、いっか」となってしまうこともあるので、事前にこうやって教えてくれるのは有難い。
おかげで、やっと凜お嬢様の症状も日曜の夜から落ち着いている。
ただ、病院から帰ってきて未だに茜お嬢様が凜お嬢様にずっと威嚇してるのと、今まで一度も吐いたことがない茜お嬢様が今朝、食後すぐにこれまた未消化のフードを吐き戻したので、もしかしたら最近与えてるキャットフードが合わないのかもなぁ…。
B動物病院に餌を変えるなと言われていたのだが、お試しで買ったのを試しに少量あげたら、今まで食べてたフードの食いつきが悪くなってしまったので、仕方なく新しいのと混ぜて少しずつ切り替え、現在1カ月ほど経っている。
というわけで、先週末からいろいろあったが、次からはC動物病院をかかりつけに変えようかと検討中だ。
人間同様に、どこの動物病院も一長一短あるけれど、やっぱり私にとっての優先順位は「的確な見立てと処置」なので、そこが満たされないと、どうしても不満は募るんだよなぁ。
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