*今年のニースJAZZフェスに行って日記を書く前、ちょっと前回 一昨年に行った時の復習です。当時書いた日記をそのまんまで
7月23日
朝からモナコへ行く。その前に市街にある電車の切符販売所でニース→アルル アルル→パリの指定チケットを買う。たいして客もいなくて一人待つ程度ですぐ買えた。そいでそのまま、モナコ行く電車に乗ろうと駅に行ったら、もう何がなんだかわからんくらい人で溢れかえっている。日本で毎日こんなななら問題になるよ。切符自販機もよくわからんのかみんな首傾げてるし。そんなんでここは退却してバス乗り場まで移動して(ちょっと距離あるけど)、バスでモナコに行く。これ正解。海沿いの道を走るんだけど、この絶景ぶり。これで金が取れる。人生の中で見た景色で一番素晴らしいかも。これがコートダジュールか~。真っ青な海はいくつもの船が浮かび、切り立った山にはカラフルな豪邸が立ち並ぶ。そこを走って行くわけだ。途中映画の中で見るような絶壁に作ったトンネルを抜ける。本当に007ジェームスボンドの世界。そして着いたモナコ・モンテネグロがまた凄かろ。なんかゴージャス過ぎてなんだかもうよくわからん。見た事もないような高級車がいっぱい売ってるし。ただもう建物が大きすぎて、そいで海から山への坂になってるから道が良くからんのよ。そいでカジノじゃん。モンテカルロといえばカジノで、そいでとりあえず覗いたんだけど、内部に入るのに10ユーロかかるので止めた。でも入口の玄関ホールのところでダリの写真展示してて、ダリがここに来てアホなこといろいろやってる写真。モデルいっぱい並べて目見開いてる奴とかそんなやつ。似合うよな、こういうところが。いや、この親父は本当にカッコいいな。やっぱ憧れでしょ。もうダリに当てられて帰ることにしよ。
そいで帰って昼寝して、ブルービーチのそばで日光良くして、そいでこの日のイベント、Michelle Shockedを観ようと行くと、なんも用意してない。どうもキャンセルらしい。ってことはLIVEも無しか… この日は本当はジョアン レ パンのフェスに戻ってソロモンバーク見ようと予定してて。この日のニースはテーマHIPHOPの日で、べつにHIPHOPが嫌いじゃないんだけど、その面子がシュガーヒルギャングとかカーティスブローとか、いつの面子だよって。あんま食指が動かされないので、じゃあ得意分野でソロモンバークでも行こうかなと思ってたんだよね。ただMichelle Shockedは気になったので、ここで少しだけ見ておこうと。そしたらキャンセルかよ…でも実はそれ以上に気になるアーティストを見つけたので、やはりニースに留まることにした。
会場へ、印刷物にはMichelleのこと出てるから急だったんだろうな。19:00からはサブステージのチェルシーってグループのみ。この人たちは当初のラインナップになかったから、急に入ったよう。ファンクを基本にジャジーな曲、レゲエ、ブルース、ニューオリンズビートとなんでもやって楽しませる、なかなか好感の持てるバンド。まあ特に何ってもんもないんだけど、こう日の下のんびり聞くには悪くない。ここしかやってないから、けっこう客もいたが…8時からシュガーヒルギャングがメインでやりだしたとたんに、どんどん客が減っていく…そりゃ、俺だって、そっち行ったほうが盛り上がるけど、なんかかわいそうになって最後まで見ることに、また後半になってこいつら「俺のフェイバリットだ」とかいってアコギもってバラードやりだすもんだから…そいでメインステージのほうから「HO」とかがんがん聞こえてくるし…最後は主催側のおっさんに「もう終わりだ」って言われて、「2曲できなの?じゃあ後一曲」「ダメもう終わり」「じゃ短くちょっとだけ」みたいな学祭のバンドみたいなあつかいになる始末。 まあなんか憎めない人たちで良かったかな。
終わってすぐメイン会場行ってシュガーヒルギャング見る。やっぱたいしたもんだ。最高に盛り上がりまくり。こういう外相手っていうか、誰でものせますみたいなとこくると強いやね。しかしHIPHOPが全世界で盛り上がりパーティーミュージックの最大共通項になるとはね。20年以上黒人音楽聴いてると、思い深いものはあるね。当時、「絶対こんなの一時期の流行だ」みたいに言うの多かったもんね「ラップなんて何聴いたも一緒だ」「英語わからなきゃ意味ない」みたいな。どんな音楽よりHIPHOPが一番強力に客を一体にさせて盛り上がれるだもんな、今となっては。
そいで一応ミッシェルが出る予定のサブステージに行ってみる。そこではマチスステージで19:00からやる予定だったスムースってバンドがやってる。まあジャム系のロックバンドって感じ。まあ悪くないけどね~でも演奏で熱くなっていく場面がなくて、盛り上げ所はドラムがドカドカいってボーカルが熱くなるみたいなロック的盛り上げ方に終始してあまりおもしろみはないって感じ。なんか今時のバンドですって感じね。
そうこうしてるうちに今日の目玉…になるかどうかまだわからないけどCheick-Tidiane Seckなるグループなのか、なんなのかもわからん人たち。とりあえずアフリカから来て、ザビヌル、サリフケイタなどなどと共演とは説明には書いてある。アーティスト写真には禿の太ったアフリカ系のおっさんが写っている。でも俺はこれに賭けてみた。そいでソロモンバーク観にジョアン行かず、ここに来た。さていかに?
まず細い若い黒人の兄さんが一人出てくる。みんな前説のスタッフかなと気を抜いてると、いきなりラップというかヒューマンビートボックスみたいなことをやりだす。それが終わって唖然としてると、メンバーが出てくる。アー写の親父はステージ左側でキイボードを弾きながら、ボーカル、そして全体を指揮している。他にアフリカ風の木琴、これがアンサンブルとパーカッションの両の役割をはたして、このバンドの重要なポイント。後dr、b、gの6人編成のなんというかまさにファンクバンド。アフリカの楽器を使ってイメージとしてもアフリカ的ではあるが、音としてはそれほどアフリカンビート的でなくもっと広いファンク色が強い。これはこっち観て正解。かっこいい。なんか見た目は各メンバーぱっとしないけど、音はなかなか激しく。ただオッサンの指揮で音が作られているけど、もう一つ自分でウネリを作れるメンバーがいると、もう一つ広がるとは思うんだけど。あっ木琴は凄いです。
自分が10代後半くらいにワールドミュージックブームみたいのがあって、凄いいっぱい世界の音楽が入ってきたんだけど、どうもその感じが嫌いで。なんかエコロジカルっていうか、なんかヒッピーテイストがあって。なんだろ西洋的産業音楽に対してのカウンターみたいな売り方、清く正しいみたいな。それでちょっと苦手だった時代があったんだけど、当たり前だけどやってる音にはそんなのぜんぜん関係なくて。レゲエもそうだけど、そこにあったもんに西洋の(その時代の世代の)音楽が入って新しい音楽になったり、世界基準のポピュラーミュージックに自分の持つ武器を持って自分の音楽で世界に乗り込んだり、そういうのが普通に感じられるようになったからね。たぶんブラジル音楽聴くようになってからだろうけど。まあね、このCheick-Tidiane Seckなる人なのかグループなのかよくわからないけど、ちょっとカッコいい、注目ですわ。 って知らないの俺だけだったり…
最後はメインはブランニューヘヴィーズがやってるんだけど、なんかいまさらねえ…ってんでN’Dambiなる女性シンガーをサブステージに見に行く。いわゆるネオクラシックソウル系の人?エリカバドゥとか
みたいな。ただバラードやるには声が弱いのと表現力がいまいちだな。ただアップの曲はまあまあ…かな?
まあ好きなタイプだけに…でもお客さんは結構盛り上がってたしいいんでね。
この日はアフリカの坊さんみたいなの一本って感じだったけど、それがとてもとても当たりだったのでよかったよ。
実はこのフェスもやっぱ日によってかなり客数の波があって初日はやっぱ凄かったし、2日目はまあそれでもかなり両会場が人で埋まるくらいには、3日目はかなり少なくて、今日はちょっと盛り返したって感じ。明日はアーティストの知名度は昨日くらいなのでちょっと少ない気もするけど、どうかな?多けりゃ多いでめんどくさいし、少ないと少ないで寂しいしね。