lumière 8 | 潤いと和み。

潤いと和み。

世界中に巻き起こしてる5人が大好き♥
末っ子溺愛中です♥

末っ子ふたりの妄想bl書いてます。
J×Nオンリーです(๑´ㅂ`๑)♡*.+゜

大丈夫な方のみ、お進みください♡


妄想blです。













お嫌いな方はスルーで。














side  J


スマホの画面で時間を確認して、ちょっと焦ってLINEのメッセージを送る。

いつもよりほんの少し遅くなった退社時間。
帰り間際に渡された書類の処理に手間取ってしまった。

『今から向かうから。遅くなってごめんね。』

とりあえず早歩きで駐車場に向かって、乗り込んだ車の中で急いでメッセージを送る。
シートベルトをしてエンジンを掛けるのとほぼ同時に、スーツの内ポケットに仕舞ったスマホがブルルと震える。
急いで確認すると、二宮くんからの返事だった。

『自習室で勉強してるんで、慌てなくて大丈夫ですよ。気を付けて。』

最後に一言に、何だか胸の奥があったかくなる。
こんな感覚は久しぶりで、だからこそ急いで向かいたい気持ちを抑えて、いつもどおりの速度で図書館に向かった。



駐車場から自販機まで歩く間に「着いたよ」ってLINEを入れて、ベンチに座る。
何となく、自習室の前まで行くのは気が引けた。
そこを利用する理由が自分には無いから、何だか邪魔してしまうような気がしたからだ。

急いで歩いたからなのか、ちょっといつもより心臓が早い気がする。
落ち着け、落ち着け。
そう頭の中で繰り返して、息を大きく吐いた。

向こうから、制服姿の二宮くんが歩いて来るのが見えて、立ち上がった。


「松本さん!」

この前と同じ、少しはにかんだ笑顔で俺の名前を呼ぶ二宮くんに、何だかこっちが恥ずかしくなる。

「遅くなってごめんね。」

「大丈夫です、宿題してたし。」

えへへって笑う顔は、やっぱりまだ幼さが見える。
それが可愛くて、ポケットから小銭を取り出した。

「ジュース、どれがいい?」

「んー...じゃあ...。」

さすがに三回目ともなると、彼がどれを押すのか分かって、先に押した。

「コレだろ?」

「ふふ、です。ありがとうございます。」

この前と同じように、彼の手にジュースを渡し、自分もコーヒーのボタンを押した。





「二宮くんは、これ読んだ?」

「読みました。面白かったですよ。」

手渡された紙袋の中の本を覗き込みながら、彼の言う面白いがどんな内容なのか
すごく気になった。

「映画は?見る予定?」

「行きたいなぁとは思ってます。」

「じゃあさ、一緒に行く?」

「え?マジっすか?!」

声のトーンが一気に上がった事が、俺の誘いに乗ってくれるって確証になった。


「うん、本借りたお礼じゃないけど。どう?」

「嬉しい!行きます!!」


嬉しそうな顔で笑う二宮くんに、こっちまで嬉しくなる。

「だけど、俺が読み終わるまで少し時間頂戴ね。」

「いつでもいいですよ!ゆっくり読んでくださいね。」

絶対面白いですから!ってお墨付きをもらって、その内容への期待値が上がる。
それと同じくらい、一緒に映画に行くって約束が出来た事が、どうしてだか嬉しく思えた。



何だか、懐かしかった。
自分の学生時代を思い出して、それと彼を比べて、何だかとても
彼が、可愛らしいと思えた。