お嫌いな方はスルーで。
母さんが作ってくれたオムライスは、ふわふわの卵が乗ったいつものやつで。
でも、いつもと違うのはそこに旗が立ってる事。
そして、隣にかずがいること。
「いただきます。」
手を合わせてからパクっと口に入れた。
「あ、美味しい!」
かずの言葉に、母さんが嬉しそうに笑う。
「かずくんが喜んでくれて嬉しい♡」
・・・やっぱり語尾に♡が付くのが
面白くない・・・かも。
綺麗に完食して、2階に上がった。
姉ちゃんが焼いてくれたアップルパイとコーヒーを持って来て、二人でまったりする。
「お姉ちゃんのアップルパイも美味しいね。」
「このリンゴが美味いよな。」
甘さ控えめにしてくれてるから食後でも美味しく食べられる。
「ねぇ、今ちゅーしたらアップルパイの味かな?」
ふと思い付いて、あまり深く考えずに口に出した。
その途端、かずの耳が赤くなる。
・・・面白い。
「かず、試してみよ?」
抱き締めようと手を伸ばした。
「じゅんくん、キス魔だ。」
テレてるからか、そんな事を言う。
「かずにだけだから。」
ちゅっと触れた。
「・・・どう?」
もう一度、ちゅ。
「・・・アップルパイ?」
「・・・かずの味。」
なにそれって笑うから
今度は、はむっと唇を食んだ。
「・・・ん、・・・ふ。」
「アップルパイより、かずの方が甘い。」
そのまま、何度もキスをした。
やっぱり二人でいる時はくっついていたくて
足の間にかずを座らせて、後ろから抱き込んだ。
くっついてるのが幸せで、ずっとこうしてたいのに。
「潤ー!かずくーん♡お風呂よー♡」
母さんの声が、オレの幸せ時間を阻む。
「・・・くそぅ。なんか、邪魔されてばっかりな気がする。」
クスクス笑うかずと一緒に着替えを持ってお風呂に行った。