お嫌いな方はスルーで。
じゅんくんが広げた両手。
ソコはおれの場所。
だから、ポスンって体を預けた。
優しく抱きとめてくれて、スリスリしてくるじゅんくん。
これ、好き。
そのまま二人でラグに転がった。
「かず、緊張とけた?」
「・・・ん。だいぶね。」
おでこをコツンとぶつけて、やさしい声で喋るじゅんくん。
この声、好き。
安心する。
「かず、ちゅー、しょっか?」
その優しい声で、そんな可愛い事を言う。
だけど。
「ダーメ。潤ママ帰ってくるよ。」
ホントはしたいけど。
そう言ったら、おでこにちゅって。
「ここなら、いい?」
「ん。」
おでこなら、まぁいっかって。
そしたら、今度は鼻の先にちゅって。
「ここは?」
ちょっと擽ったくて、肩が竦む。
「んー、まぁOKかな?」
二人でクスクス笑いながら、そうやってたくさんキスを降らせてくれた。
「かず・・・やっぱ、ちゅーしたい・・・。」
「いっぱいしたじゃん。」
「一番気持ちいいトコには、まだしてないもん。」
拗ねたみたいに言うから、可愛くて。
「・・・ちょっとだけね?」
つい、そう答えてしまう。
そっと顎を掬って、ゆっくり近付くじゅんくんの唇に、そっと目を閉じた。
触れると思ったその瞬間。
『ピンポーン♪』
「・・・また邪魔が入った。」
「出なくていいの?」
「いいよ、無視しよ。」
そんなオレ達の会話を聞いてたみたいに、
『ピンポン、ピンポン、ピンポーン♪』
連続で鳴るインターホン。
「・・・ちっ!誰だよ!?」
余りの勢いのその音に思わず体を起こしたじゅんくん。
壁のモニターを見ると、女の人が映ってた。
「あ、やべ。姉ちゃんだ。」
そう言うと、玄関に向かった。