Invitation。7~花火。番外編~ | 潤いと和み。

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妄想blです。




お嫌いな方はスルーで。







かずからの返事をニヤニヤしながら何度も読んで。
折り畳んで、胸のポケットにしまった。

これってラブレターだよな?

なんか、すごく大事な宝物をもらった気持ちになった。



教室の中からガタガタと椅子をずらす音が聞こえてきた。
もう終わるかな。
そう思って、オレもバッグを手に立ち上がって。
ちょっと背伸びしたら、こっちを見てたかずと目が合った。
にこっと笑うかずに、ひらひらと手を振って。
やっと帰れるって、嬉しくなった。



「にくまんっ!にっくまん!」

変なリズムで歌うかず。

「かず、肉まん好きなの?」

単純に思ったまま聞いたオレに、キョトンとした顔で首をかしげて見つめるかず。

「じゅんくんと食べるから、好き。」

なに当たり前な事聞いてるのと言わんばかりの顔して答えるから、やっぱりかず可愛いなぁって、顔がデレる。



自転車を押しながら一緒に歩いて。
いつも別れる交差点を通り過ぎてその先のコンビニに向かう。

「かずー。ご飯、何食べたい?」
「それって、明日の?」
「うん。母さんが聞いといてって。」

ハンバーグが好きなのは知ってるけど。

「何でもいいよー。」

それが一番困るんだって。

「緊張しちゃって、あんまり食べられないかもしれないし・・・。」
「・・・そんなに緊張するなら、お泊まり止める?」

あんまり小さく呟くから、思わずそう聞いてしまった。

だって、どうせなら楽しみたい。
母さんにも姉ちゃんにも、ちゃんとかずを紹介したい。
でも、それってオレのワガママなのかなって思っちゃって。

だけど。

「・・・やだ。お泊まり、する。」
「無理しなくてもいいよ。」
「・・・じゅんくんと、朝まで一緒にいたいもん。」

俯いたままのかずの顔は見えないけど、赤く染まる耳は良く見えるから。
その言葉は、かずの本心なんだってわかる。

かずも、オレと同じ気持ちなんだって。
それが嬉しかった。

「オレも、かずと朝まで一緒にいたい。」

丸っこい、小さなかずの手を握りしめたかった。
でも、押してる自転車が邪魔でそれが出来なくてもどかしい。
そしたら、かずがオレの学ランの裾をきゅっと握ってくれた。


「・・・オムライス。」

小さく呟くその声は、さっきみたいな不安そうな感じはなくて。

「わかった。母さんに伝えとくね。」

嬉しくて、自転車のハンドルから一瞬だけ手を離してかずの頭をくしゃくしゃって撫でた。