妄想blです。
お嫌いな方はスルーで。
「ごちそうさまでした。」
パチンと手を合わせてから箸と弁当箱を片付けるかず。
「ごちそうさま。」
同じくオレもパチンと手を合わせて。
「お腹パンパンだよ。」
「これじゃ午後の授業、眠くなるよな。」
そう言って片付けた弁当箱を隅に置いて、2人でゴロンと転がった。
「・・・気持ちいいねぇ。」
「・・・このまま寝ちゃいそうだな。」
脱いだ学ランをそれぞれ体に掛けて、いつもより少し低いトーンで喋る。
この声が、何か、いい。
眠たいんだろうなってわかるその声が
安心しきってるんだってわかるから。
通り抜ける風が気持ちよくて。
学ランの下、隠れてかずと手を繋いだ。
ふふって笑うかず。
そんなかずに、オレも思わず顔がデレる。
「あ、そうだ。かず、週末ウチ来ない?」
「ん?何かあった?」
「母さん達が、かずを呼べって。」
そう。
遊びにおいでねって言いながら、なかなか
かずが家に来る機会がなくて。
いつもオレがお邪魔するばかりで、そのまま泊まったり。
「一緒にご飯食べようって。姉ちゃんも何か作ってくれるらしいよ。」
「・・・うん、いいよ。」
OKのはずの返事は、耳まで赤い顔で頷く仕草でちょっと不安になった。
「なに?どうかした?」
「・・・ドキドキする。」
「なんで?」
「だって。じゅんママにちゃんと会うの初めてなんだもん。」
何か緊張するって笑ったかず。
「大丈夫だよ。」
そう言って、繋いだ手をぎゅっと握った。