現在、教員採用試験の面接試験に関するレポートを販売している。
 過去に面接で聞かれた内容を調べて、それに対してどういうふうに答えたらいいのかというのがそのレポートの主な中身。実際に面接を担当したことがある人にお聞きして、どういう答え方がいいのか調査して書いた。

 面接試験に関するレポートの簡単な内容紹介はこちら
 

 面接で聞かれる内容は、大筋では自分が試験を受けた頃と変わっていないようだが、教育時事的な問題はさすがに違う。
 自分が受けた頃は「中曽根臨教審」に関することが予想される質問の中にあったが、今は「安倍内閣で設置された教育再生会議」というのに変わっている。
 一つ気がついたことは、意外と答えるのが難しいことも聞かれているということだ。
 「もしもこの試験に合格して教師になったとして仮定して、10年後にはどのような教師になっていると思いますか?」という内容の質問がされることがあるそうだ。
 「そんなこと聞かれてもわかりません」などと正直に答えたら不合格になってしまいそうだ。
 私が書いた原稿は次のとおりである。

 <もしもこの試験に合格して教師になったとして仮定して、10年後にはどのような教師になっていると思いますか?>

A君(まあまあの答え)
「教師の仕事は一筋縄ではいかない難しい仕事で、経験を積めば積むほど必ずうまくできるようになるような種類のことではないと、教育実習にいった時に出合った方からお聞きしたことがあります。確かにそういう面もあるかもしれませんが、10年間一つのことを一生懸命頑張れば、どういうところが難しい仕事なのか、どんな勉強を続けていけばいいのか、ある程度方向性が見えてきているかもしれません。答えになっているかどうかわかりませんが、10年間経験を積むことでいろいろとわかってくることもあり、新たにこういうことを課題として頑張ろうという気持ちなども持っているのではないかと思います」

 これは、難しい質問である。A君のようなまあまあの答えになる人が多いのではないだろうか。これという正解がある質問ではない。しかし、長い期間にわたって教師という仕事を続けていく覚悟があるということを前提に、真面目に答えることができれば面接官に悪い印象を持たれることはないだろう。


 こんなことを書いたのだが、みなさんはどう思われますか。
 答えにくい質問を言って、受験生の反応・答えをみるというのも、一つの面接のやり方である。
 A君のような答えがまずまず無難なのではないかという気はするが、もちろんこの質問はこれが正解だという答えが言えるような質問ではない。
 教員採用試験の面接に関する記事はこちら