高速バス、安さで対抗 青森―鹿児島、新幹線開通 | 公共交通機関とアルバイト掛け持ち、つのっちの日常

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12日の九州新幹線・鹿児島ルート全線開通で、青森から鹿児島まで新幹線がつながります。ライバルの高速バス会社は、きめ細かいサービスや料金の安さで対抗する構えです。ただ逆風は、ガソリン価格高騰や高速料金値下げに伴う渋滞の増加、旅行会社によるツアーバスの台頭など、新幹線だけにとどまりません。

■サービスも多彩

 「安さを求める人は必ずいる」。グループで全国一の約3千台のバスをもつ西鉄高速バス(福岡市)の久地井(くちい)隆取締役は、そう強調する。

 昨年末に公表された九州新幹線・鹿児島ルート(博多―鹿児島中央)のネット予約での割引料金は、高速バスを意識したものだった。西鉄高速バスのドル箱である福岡市と熊本市を結ぶ便と重なる博多―熊本(約120キロ)が、40%引きの3千円に。だが西鉄バスは福岡―熊本の料金を片道2千円、最も安い割引料金も1600円に据え置いた。

 最安値を比べると新幹線はバスの1.8倍。「新幹線料金がバスの3倍なら戦える」という業界の定説からすると不利だが、それでも値下げしなかったのは新幹線と十分戦ってきた実績があるからだ。

 北九州市と福岡市を結ぶ西鉄の高速バスは山陽新幹線小倉―博多(約70キロ)と重なる。新幹線は最速15分だが、バスは約1時間20分。最安料金もバスの875円に対して新幹線は1500円(休日のみ)で約1.7倍だ。

 高速バスは北九州市内では3コースに分けて運行。駅から離れた住宅地で2人、3人と乗せていく。そんなきめ細かいサービスで、西鉄は北九州―福岡で1日140往復と全国最多の本数を維持する。久地井取締役は「戸口から戸口の所要時間ならバスの方が有利なこともある」と話す。

 昨年12月に東北新幹線(東京―新青森)が全線開通した青森県。大雪なども響いて全線開通後は多くの高速バス路線の乗客数が落ち込んだが、弘南交通(弘前市)が東京―青森・弘前を片道4千円で運行する「パンダ号」は、乗車率約8割を維持する。2002年に新幹線が八戸まで延びたことがパンダ号導入のきっかけ。乗客が減ったため、05年に当時片道1万円の料金を大幅に引き下げた。

 出番が減った観光バス用車両も使い、予約制で乗客の数に応じて台数を変え、むだを減らした。弘南交通幹部は「高速バスの収益で地元の赤字路線を支えている。新幹線には負けられない」と言う。

■脅威はツアーバス

 飛行機と競合する福岡―宮崎(約300キロ)では沿線のバス4社が同一料金で共同運行し、互いのバス停や車庫を使うなど助け合ってきた。

 しかし、その1社のJR九州バスが4月に料金を6千円から2500円に下げることを決め、横並びが崩れた。「今の料金ではマイカーと戦えない」とJR九州バス。西鉄高速バスなどほかの3社も対抗値下げに動いている。

 02年にバス事業への参入や料金が事実上自由化され、全国の高速バス会社は約300社と10年前の2倍に。08年度の高速バスの乗客は1億1千万人と02年度より3割増えた。国土交通省は「景気低迷で移動費を抑える傾向が強まったことも一因」とみる。

 だが、バス会社の台所は苦しい。値下げを迫られる一方、高速料金の「上限1千円」などで渋滞が増えて運転手の残業代や燃料代がかさむ。大手バス会社幹部は「各社とも乗客の伸びほど利益が出ていない」と漏らす。

 低価格競争にさらに拍車をかけているのが、旅行会社によるツアーバスだ。ツアーバスといっても、毎日決まった時間に、決まった場所でお客さんを乗せ、決まった都市まで走る。しかし法律上は目的地での宿泊や食事のない旅行商品だ。路線新設や料金設定も、高速バスのような運輸局での手続きが不要で、柔軟にできる。

 00年ごろから出始めたツアーバスは格安料金や個室風座席など斬新なサービスを武器に急成長。04年度は2万3千人だった乗客は10年度には600万人に達する見込みだ。

 高速バス会社が加盟する日本バス協会は「高速バスとほぼ同じ事業なのに、規制が違うのは不公平」と主張している。国交省は「ツアーバスは法的に問題なく市民権を得ている」というが、安全面の規制が守られていない例もあり規制の見直しを進めている。

 これに対しツアーバス最大手、ウィラー・トラベル(大阪市)の村瀬茂高社長は「規制は必要だが、サービスの柔軟性を損なわないようにしてほしい」と求めている。(


引用:朝日新聞(2011年3月7日)



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