¥1=$160 円目前で粘り腰を見せている日本円。実は米ドルの価値も下がっているので、円とドルだけを見ていても世界の動きは分かりません。


ご存知の通り各国通貨は基本的に各々変動しているので、絶対的に普遍な価値を示す通貨は無し。その中でも、全世界の多国籍企業や富裕層の絶対的な信頼を得て莫大な預金を持つスイス・フランは、全世界の通貨の相対的な価値を把握する重要な指標通貨です。


今回は、ここ5年間の主要通貨とスイス・フランの為替を確認してみました。このグラフで右下がりは当該通貨が安くなっていることを示しています。なお、グラフの範囲は期間中の最高値と最低値なので、左下の数値で実際の変動の幅を確認出来ます。


最初は日本円。ここ5年間でひたすら下がり続けています。この動きは、円安が短期的な投機や投資の結果ではないことを示しています。



米ドルも下がっています。米ドルは基軸通貨なので、世界情勢によってスイス・フランに対して上下するのが一般的ですが、この1年の第2期トランプ政権になってからは、ほぼ安値安定です。




ユーロと英ポンドも安くなっていますが、ここ3年ほどの変動は米ドルほど極端ではありません。



グリーンランドより前、トランプ大統領が最初に欲しがったのがカナダ。旧イギリス系のアメリカと旧フランス系のカナダ。日本人には似たような国に感じられますが、感情的な反発は強く、政治的・文化的統合は限りなく難しいようです。





東南アジア3国。貿易・金融立国のシンガポール・ドルはアメリカと同じ様な動きですが、マレーシアとタイは、国内産業が堅調、対中貿易も順調で、地政学的リスクも低く、しっかり高値を維持しています。



トランプ政権の外交方針次第では、対中関係の緊張が更に強まりそうな台湾・ドルは安値傾向です。




中国と香港も基本的には安値傾向(中国元は異常値があるのでグラフが読み難いです。) ですが、近い将来にアメリカとNATOの関係が悪化し、米中の関係が変化すると中国元が一気に高値になる可能性も否定できません。


追伸


円が急騰していると、日本のメディアが一斉に報道しています。この記事の読者であれば、注意して欲しいのは米ドルの動向です。円が上がっても、米ドルが下がっても結果は同じ。一部ですが主な通貨と米ドルのレートをチェックしてみました。



報道されている円ドルレート、確かに数ヶ月前の水準まで円が高くなっています。








スイスフラン・ユーロ・英ポンド・マレーシアリンギットの各ドルレートはご覧のとおり!
今回のグラフは6ヶ月のものですが、いずれも過去最大のドル安です。

結論は『円が高くなったが、ドルはとても安くなった』

この大幅な米ドル安に言及しているニュースはほぼ皆無。米ドル急落の理由は、米当局の大規模な為替介入であることは間違いないでしょう。日本の当局が実際に介入したかは不明ですが、米ドルの急落は口先介入や思惑だけで説明できる水準ではないようです。米当局の意図は、日本阻止の協調介入で日本当局に恩を売りつつ、実は米政権の意向を受けたドル安誘導なのでしょう。



2026年になって半月も経たないうちに、円安が急加速しています。

暗黙の節目である$1=¥160突破がもはや不可避な勢いです。


日本のニュースでは対ドル相場ばかりが取り上げられますが、この円安は全主要通貨に対する深刻なもの。ドル自体が、経済的にも政治的にも『乱暴な無法者』の大統領により安値傾向なので、他通貨との為替レートを見た方が、事態の深刻さがよりハッキリします。


この動き、財務省を中心とする政府や『専門家』の言うところの利ざや稼ぎの投機・投資的なものではなく、日本経済と国際政治への不安に由来することは明らかでしょう。


唯一の円高反転の可能性は、主要各国が連携した協調介入ですが、欧米分断が進行する現状ではほぼ不可能な状況。日本政府の単独介入では長期的な円高維持は難しいでしょう。


今回は、図らずも2回連続となった為替レートチェックです。



現在の居住国マレーシア・リンギットとの相場は絶望的😩 遂にRM1=¥40の超円安が現実になります。



欧州一の信頼通貨スイス・フラン。スイス・フラン自体が国際状況により敏感に上下するので分かりにくいですが、確実に円安が進んでいます。




他のヨーロッパ通貨はご覧の通りの円安状況。



比較的不安定なオーストラリア・ドルにたいしても急速な円安です。




マレーシア・リンギットを含む東南アジア主要通貨に対する円安は急激です。

地政学的に不安要素が少なく経済も堅調なことから、各通貨とも高値傾向です。



台湾ドルは乱高下。台湾を巡る政治状況が原因でしょう。




2つのグラフからは、もはや香港ドルと中国元はほぼ一体化していることが分かります。中国本土はアメリカの高関税政策を巧みに解決。日本に対する経済圧力による中国経済へのダメージは無いようです。欧米各国が政治的・経済的に混乱する状況で、深刻な国際紛争に関与していない中国経済の強さが目立ってきた感があります。






マレーシアに住んでいても、日本(日本語)のニュースだけを読んでいると世界が客観的見えないことが気になりだした今日この頃。


と言っても、マレーシア語・華語(中国語)はもちろんとして、通信社の英語ニュースを読みこなすのも時間がかかる語学力では、世界を客観視するのは相当困難。そもそも西側諸国のニュースメディアも、ロシア・中国・東側にメディアも自国の立場で報道している訳で、どれが真実で、どこに正義があるかも分からない。いたずらに情報を求めれば、ネットに溢れる出どころ不明の2次情報・3次情報、憶測や根拠のない推測、フェイク情報までが集まってしまい、カオスな情報に溺れてしまいます。


ここは割り切って『数字は嘘をつかない』ことを信じて、年初にあたり為替相場の数値を元に現在居住するマレーシアの立ち位置をチェックしてみました。


日本の為替相場ニュースは基本的に対アメリカ・ドルのニュースばかり。そのアメリカ・ドルの信頼が大きく揺らいでいるのが、ここ1年以上の状況です。日本はいろいろな意味でアメリカと運命共同体になっているので、ある意味でやむを得ないことですが、海外に居住するなら、居住国の状況を客観的に把握するほうが大切です。


日本円は、この5年間ほぼ一方的に弱くなり続けています。マレーシアは物価上昇も激しいので『マレーシア移住で余裕の生活』は昔話になりつつあります。1リンギットが40円になる日はまもなくでしょう。一方で、マレーシア人にとっては日本は人気の観光地。ここまで円が安くなれば、日本旅行に行きたいマレーシア人も相当多い! 中国本土の日本旅行自粛の穴を埋めるのは、マレーシア人かもしれません。日本の観光業の皆さん。マレーシア人の多くはイスラム教徒、ハラル認証などを急ぎましょう。



先ずはマレーシアとアメリカ。ここ数年はマレーシア・リンギットが弱かったのですが、ここ1年ほどで状況が一変。5年前と同じくらい強くなりました。マレーシアの国産車や工業製品が、アメリカに溢れる日が来るかもしれません。マレーシアで収入を得ていたり、マレーシア・リンギットの預金に余裕があれば、アメリカ旅行のチャンスです。



世界一の安定通貨と言われるスイス・フランに対してはやや安値。マレーシア・リンギットが安いというよりも、アメリカ・ドルへの信頼が揺らいでいる結果、世界の投資・余裕資金がスイス・フランに集まった結果でしょう。長く続いている金の高騰と背景は同じです。




ヨーロッパ通貨に対しては上がったり下がったりですが、ここ1年ほどは高くなってきました。



対香港ドルの評価は難しいところ。基本的にはアメリカ・ドルと連動していますが、政治的要因で香港経済の地位が低下し続けていることを考えると、対リンギットでは一気に安くなりそうな気配です。



アメリカの関税政策の影響をダイレクトに受けた感のあるシンガポール。マレーシア・リンギットより遥かに高かったシンガポール・ドルが随分と安くなりました。マレーシア人が高級ブランドや高額商品を買いに行くのは、北部はタイ・バンコク、南部はシンガポールが定番ですが、今年の中華正月頃はシンガポールでマレーシア人の『爆買い』が見られそうです。



タイ・バーツの為替レートは相変わらず細かく上がったり下がったりですが、対マレーシア・リンギットでは高くなっていないことに注目しましょう。日本のニュースに登場するバーツ高は、日本円とアメリカ・ドルの安値が原因だと分かります。マレーシアより物価が安くて近いタイは、引き続きマレーシア人にとって手軽な旅行先です。



最後に台湾ドル。ここに来て一気に安くなっています。ここ最近の中国本土と台湾の緊張関係が台湾ドルの安さを招いているようです。コロナ禍後、台湾から中国本土への旅行は再開されましたが、中国本土から台湾への旅行は基本的に中止されたままです。とはいえ、マレーシアから近くて、華僑系の中華系マレーシア人にとっては祖先の地、マレー系やインド系マレーシア人にとっては、タイやシンガポール以上に異国感を味わえる外国として、旅行者が増えそうな状況です。