笑いのつぶやき | 源のブログ

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源のブログへようこそ。笑い話を書くことが好きです。ただ今「ことわざ漫談小話」等の笑い話しを創作発表しています。それに季節ごとの俳句や川柳も投稿しています。最近は「戯れ言」も書いています。作品名は画面右下側フリースペースをご覧ください。

笑いのつぶやき

笑いの散歩 201~250

W258「酔い狐」20170724

「酔い狐」(注)

ここで言う「酔い狐」とは、酔った勢いで人を巧みに騙す女性のことを言う。男の場合は「酔い狸」となる。

 

またまた長い文章となりました。

根気のある方はお入りください。

 

それでは狐と狸の、どちらが騙し上手かというと、酒の酔い次第で、その者を騙してみなけりゃ分からないのが本音である。うまく行く時もあれば墓穴を掘ることだってある。獣の世界だって人間と同じく縄をなう如く浮き沈みがあるのだ。いやいや間違えては困る、決して狐や狸が人間に化けてのことではない。それはむしろ、人間が狐や狸に化け、真面目な人さまを化かすと言う妙なお話である。

 


ところで此度の「酔い狐」のことであるが、これはまんまと女狐に化かされた男のことでる。この男、潔白と言われるぐらいだから、世間の波風には柳の如く、その波風に逆らうことさえ覚束無い自分の世間に対する不調法とやらがある。この不調法、即ち、心や行いがきれいで常に正しく、やましいところがまったくない。これを世間ではどうにもならぬ糞真面目な男というのだ。

 

この、どうにもならぬ潔白男が、ふとしたことで酔った女狐に化かされそうになってしまったことである。男の純情を逆撫でした酔い狐の悪さが見事に的中した。逆撫でとは即ち、髪や毛などを生えている方向と反対の方向に撫でさすることである。だが、これや!と思った女狐ではあるが、その感受性の驚きはまだまだ低いところであった。

 

逆撫でしたところで、この潔白な男の出る所々で不調法が駆け巡るから、女狐が期待するほどの事態が起きるどころか、これまでは何の変哲もなかったのである。それはむしろこの男の天性であった。容易でないことを知った酔い狐は、傍にある美酒を再びあおると、麗女の如く、更なる億千万からなる巧妙な手をつかいはじめた。

 


 

さて、その女狐の化かし文句の数々ではあるが、欺いてうまく化かしたつもりが男の意識は一向に此方に来ぬ。来ぬからといって諦める女狐でもなく、暇を背中に背負って、男の意識に食い入る騙し文句を探し続けるのである。ところが、意外なところにその男の心にすんなり入り込む騙し文言があったのである。それに気づいた女狐は・・・

 

とまぁ、女狐が純情な男を騙し続けるという一場面でした。

 

(注)自分で拵えた課題ではあるものの、

何をつくるか困っての俄かの作り話です。

悪しからず、