笑いのつぶやき
笑いの散歩51~100
90「馬鹿馬鹿しい」
これなどはよく使う言葉です。この「馬鹿馬鹿しい」とは、非常にくだらないことを言います。その人にとって大切なことも、他人からみれば、くだらないことだってたくさんあります。人って、みんな勝手で気儘な生きものなのです。それではばかばかしいお話です。
「おい、小僧。おめぇは、いってい何がばかばかしいというのだ?」
「だって、この猫が、ネズミを取らぬよう見ていろというじゃないか」
「それが、ええ、何でばかばかしいのだ?」
「当たり前じゃないか。何でと聞くほうが、おかしくてバカだ」
「それじゃ何か、猫はネズミを取るのが当たり前と言うのだなぁ」
「そりゃ、神代の昔から、猫はネズミを見たら、ネズミにだまされた執念を晴らすため、追い掛け回すようにできているのだ」
「おめぇは、何も知らぬ阿呆鳥だ」
「何だとう!おれがアホウドリだって?」
「今日はなぁ、このおだいじんさまの、ぼっちゃまの生まれた日だ。そのネズミ年に生まれたから、今日から三日間だけは、この家ではネズミ天国なのだ。おい小僧、分かったか」
「ええ?この家の・・ネズミ天国だって?」
「ああ、だから、ネズミは大切にせんといかん」
「それじゃ、この猫をかごに入れて、米倉や納屋にいれておけば良いじゃないか?」
「それでは、米倉のネズミ達が怖がって、米を安心して食えぬではないか」
「だからと言って、何も、俺の腰に猫ヒモをつけるなんて、ええ、これから三日間、おれはこの猫たちと、なにもかも一緒かよ。ああ・・お大尽になりてぇや」
ああ、何と馬鹿馬鹿しいことでしょうか。これも、作り話ですが、どこかで、このようなことがありそうなことですね。ああ、ばかばかしいったら、ありゃしない。
馬鹿馬鹿しいと思ったら屁が出た 源五郎