ことわざ漫談小話 | 源のブログ

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源のブログへようこそ。笑い話を書くことが好きです。ただ今「ことわざ漫談小話」等の笑い話しを創作発表しています。それに季節ごとの俳句や川柳も投稿しています。最近は「戯れ言」も書いています。作品名は画面右下側フリースペースをご覧ください。

ことわざ漫談小話

ことわざ小話1~50

27「口は禍の門」

 

それではこの「口は禍(わざわい)の門(かど)」と言うことは、うっかりしたことをいうと、それが不幸を招く原因になる。即ち、口はつつしめといういましめです。それでは毎度のばかばかしい落ちたくもオチない小話です。

 

「良いか、思っても言っちゃいけないよ。何せ口は禍の門というからなぁ」

「それじゃさぁ、良い考えが浮かんだらどうすりゃいいのだい?」

「だから、こりゃ良い考えと思っても、口に出しちゃダメだ」

「え?ダメなの。これまでにない良い考えだよ」

「あのなぁ、そのようなものに限って、われ先と口に出したがるものだ。しかし、禍があっては困るから、浮かんだそのいいものでも心の底に沈めておくのだ」

「ああ、昇給の進言を考えていたのに、真面目な係長は無欲だなぁ。係長の爪を煎じて飲まなきゃ俺もダメかなぁ。俺なら、内緒にして、みんな聞いちゃうもなぁ。だって、昇給だよ。禍どころか、これは福の門だよ・・ねぇ」

 

ああ、勿体無い。いらないならこの源五郎がもらいます。え?お前には関係ないから沼の底に沈んでいろ、ですって・・そりゃ、ないでしょう。

昇給も分からない 源五郎