笑いのつぶやき
笑いの散歩1~50
46「槍玉に上げる」
これは多くの中から選び出して避難や攻撃、犠牲の目標にすること。槍の穂先で突き上げるようにして、個人を攻め立てることです。それではばかばかしいお話です。
「え!ヤツはまた遅刻か」
「どうしますか、係長?」
「あの平社員は偉くもないのに偉そうに毎回のように遅刻はする、昼飯は誰よりも早く食いつく。昼寝は時間がたっても寝たままで起こされなきゃ起きてこない。仕事をしているかと思えば競輪競馬の予想して、それに飽きて大あくびをしてはところ構わず屁をたれてまきちらす」
「そんな、とんでもないヤツでして、ねぇ、係長?」
「ようし、分かった。ああ、そのような怠け者で臭い男は、俺達の風上にもおけねぇから、表に出して揚げ玉にあげろ」
「え?係長。槍玉じゃなくて、揚げ玉ですか?!」
「そうじゃねぇか、ええ、体についたそのみっともねぇカスを、嫌がってもかまわねぇからとってやるのだ」
「分かりました、係長。それじゃ、みんな、良いか、ヤツを揚げ玉にしろ」
ひゅあ、槍玉じゃなくて揚げ玉ですか。どうなるのですか、ひどいことしないでくださいよ。
揚げ玉と聞いて、かたずを飲む 源五郎