あと一月もすれば梅が咲いて、春の訪れが近いことを実感できるようになると思いますが、それに向けて本を2冊買いました。
某テレビ番組の影響で俳句の人気が高くなってきていますけども、近年、古く趣のある言葉が忘れられて、その代わりに季節感無く便利に使える言葉が台頭してきたように思いますが、そういった現状を憂いているいちだいにとってはなにぶん嬉しいことです。
日本は四季がはっきりとしている国なので、古くから日本人は季節に合わせて仕事や生活、遊びをし、四季の移り変わりと共に生きてきた民族で、それゆえ日本人は季節に敏感でそれが国民性にも深く影響しているということを強く感じていて、当ブログでも何度か書いています。
ところが時代が過ぎて、燃料革命以後は林業は衰えて、又災害や不便さ逃れる為、人は自然から離れて街で暮らすようになり、しかも地球温暖化の影響で四季が崩れつつある昨今において、日本人は自身のアイデンティティとも言える季節感には疎くなってきました。街で暮らし、便利快適な生活を手に入れることと引き換えに失ったものも少なからずあると思います。
テレビ番組の影響もあって俳句の人気が上がったのは良いことだと思います。たった17音の短い文章で自分のイメージやメッセージ伝えることが可能で、且つ季語季節を主役にして組み立てる。言葉とは日本語とは凄いとつくづく思います。そういう俳句が面白いと人気が出るところを見ていると、やはり日本人の根底にある季節感は失われていないのかと思ったりもします。
しかし、では今から俳句を始めてみようという気があるわけでもなく、見て楽しんでいるので満足です。実は俳句よりも古典和歌の方が好きで、(これも自分で和歌を詠もうかという気はなく詠んで楽しむだけなのですが)。遥か昔に書かれた和歌を読むと、その頃の空気感とか生活感、人間性みたいなものが、時代を超えてほんの少し垣間見える気がして面白いです。ロマンがありますね。
と、取り留めなくダラダラと綴ってきましたが、万葉集を季節ごとにまとめた本を2冊買いました。うちの近所にも万葉集に登場した場所があるし、鳥や花にしても、「これは万葉集でダレソレが詠んでいた」などと考えながら探したり写真撮ったり散策したりするのも楽しいもんです。
とりあえず春の歌だけ読んでおこうと思います。