キヨさんの息子の嫁、貴子がパートを始めた。
年末にマルチ販売にひっかかり、キヨに説教されたのがきっかけだった。
友人の親戚がやっていた永田精肉店に雇ってもらったものの、
一度も働いた経験のないお嬢様育ちの貴子にとって、初めてのパートは順調ではなかった。
手際が悪く、まわりを見て働くことができない貴子は、パート仲間からも浮いていた。
若いお客さんの早苗とのかかわり、
息子の祐希のアドバイス、
職場での金銭トラブル、
貴子は、少しずつ、働く大変さを学んでゆく。
商店街の本屋「ブックスいわき」で万引きを目撃した重雄は、
犯人の中学生を追おうとするが店主の井脇に止められる。
最近は、あまりに物騒で、万引きの注意すらできない。
店内パトロールを始めた三匹は、万引き少女を捕まえたが、
それが少女の母親の指示であったことを知り、愕然とする。
則夫に舞い込んだ再婚話。
お相手は、夜の巡回中に強盗を取り押さえた則夫に興味を持った満佐子。
則夫の幸せを願う一方で、すんなりと受け入れることができない娘、早苗。
高校三年生になり、受験を控える早苗に、今後ずっと自分の世話をさせるわけにはいかないと、気づかう父と、
父の幸せを邪魔してはいけないと、県外の大学進学を考え始めた娘。
父娘の思いやりが、すれ違う、、、。
キヨと、孫の祐希の働く『エレクトリック・ゾーン』に散らばるゴミ。
喫煙する中学生を見かけたキヨさんが注意すると、
中学生は、ウサ晴らしのようにゴミを駐車場の出入口に投げ捨てていった。
その後、相継ぐ、家庭用ゴミが放棄される事件に、
キヨは、中学生らの仕返しを疑う。
犯人確保のため、三匹が動く…。
キヨさんの息子、健児と偶然出会った立花康生は、
背広姿のキヨさんに憧れ、自分の父親である重雄を見下していた子ども時代を、思い出した。
自営業で、いつも制服かジャージで過ごしていた重雄を、
いつしか、カッコ悪いと、思うようになった。
しかし、祭のときだけは違った。
神輿を担ぐ重雄は、貫禄があり、
サラリーマンには到底できないであろう仕事を任され、仕切っていた。
重雄の跡を継いだ今、
商店街は不景気で、神輿は仕舞われたままだ。
もう一度、あの神輿を………
康生が動く。
予備校帰り、祐希は突然懐中電灯を向けられ、初老の三人の男に不審尋問される。
三人は、夜回りをしていたという。
通りがかったキヨさんに助けられたものの、
あらぬ疑いをかけられた祐希はもちろんのこと、キヨも、三人のやり方に疑問を感じる。
翌日の朝刊で、巡回していた三人が放火を発見し、消防に通報したことが取り上げられていた。
その記事を見たキヨの妻、芳江は、
その中の一人が高校時代の部活の先輩で、そういった活動を勧めたのも自分であるという。
警察に表彰されて活動をさらに強める偽三匹が、波乱を巻き起こす…。
『好きだよと言えずに初恋は』
銀行員の父をもつ富永潤子は、
転校に慣れている。
今回もまた、クラスメイトは別れを惜しむポーズを見せる。
特に仲の良くなかった女子も、「クラスメイトの転校」というイベントに酔い、涙をながす。
潤子はこの、寒々しい別れが嫌いだ。
あまり周囲に入れ込み過ぎないのが良い。
仲良くなりすぎないのが良い。
しかし、この転校は、少し違った。
潤子の転校を知った一人の少年は、
潤子を教室の外に連れ出すと、花の名前を教えた。
毎日、毎日、いろんな植物の、名前を。
「大切な人と別れるときは、花の名前を教えておきなさい。花は必ず毎年咲くから。自分を思い出してもらえるように。」
という、母の教えを実行した彼は、
ほんとうによく、花の名前を知っていた。
小6の、あの転校は、いまでも潤子の心に、残っている………。
タイトルどおり、
前作「三匹のおっさん」の、続きなんだけど、
続編…てより、
前作のサブキャラたちを主にした話が多かった!
前作同様、
強い衝撃を受けるような話ではなかったけど、
ありきたりの風景や、時事的なことが描かれてて、
再認識させられる、って感じ。
それより、
最後についてた短編、
「好きだよと言えずに初恋は」
が、かなり、好きだった!
小6のこどもの話とは思えない、キレイな話。
お花はあまり詳しくないけど、
大切な人には、私も、なにか、身近なもので、
自分の存在を刷り込んでおきたいな、と、思う。